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華鳩X三次ワイン(Thick)/コンセプトワーカーズ

【コンセプトワーカーズ、FUSION ①】​


​先月(2021年3月)、コンセプトワーカーズの、日本酒Xワイン樽のシリーズから、華鳩X三次ワイン(Thick) 亀齢Xフェルミエ、玉櫻Xフェルミエの3種類を頂きました。

まず最初に開栓したのが、2本購入していた華鳩、他の2本は​別の日に同日開栓しています。
全部まとめて書くと長くなりそうなので、まず華鳩の感想から書きます。

因みに、この3本に使われている米とアルコール度数はこんな感じ。​​
華鳩…酒米 こいおまち。アルコール度数15度。​
亀齢…酒米 山田錦。アルコール度数17度。​
玉櫻…酒米 五百万石。アルコール度数15度。​

華鳩のスペックについてもう少し細かく書くと
精米歩合  58% 
日本酒度 +1,0
酸度    1,5
酵母はおそらく熊本系酵母と呼ばれるものだと思います。

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華鳩を造っている榎酒造は、貴醸酒を他の蔵に先駆けて造り始め、IWC(英国で行われる世界的ワインコンテスト)の日本酒古酒部門で、8年熟成がチャンピオンになったことがある実績のある蔵です。

そして、とにかく、バリエーションが豊か。
新酒から30年以上寝かせた物もあるのですが、変わり種の一つとして、オーク樽熟成というのがあるので、期待値も自然と高くなりました。

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華鳩 大古酒累醸貴醸酒オーク樽貯蔵

◆ ◆ ◆

ところが、開封直後、ガツンと来るスモーキーフレーバーにノックアウト。

ワイン樽香と甘みが私には強烈すぎて、華鳩がどこにあるのか全然わからない状態でした。​

それもそのはず、メルローを熟成させるために使用していた赤ワインの樽にいれて、430日間熟成させたとのこと。

『それ、今の華鳩には長くない?』

っていうのが、率直な感想。
貴醸酒は、お水の代わりにお酒で日本酒を造るので、濃厚なお酒ができますが…、それとは違うし。

とにかく、料理にに合わせるどころか、吞み続けることが困難だったため、先に呑まれた先輩方のアドバイスを参考に、すぐに冷蔵庫に戻すことに。​
 

一週間後、改めて頂いたところ、お酒が膨らんできたのと、樽香が落ち着いてきたからか、スモーキーな香りが膨らむ甘みを適度な所で押さえ、やや辛口に切れて行きました。​

合せた料理は、トマト味のアクアパッツァ、ルッコラとマッシュルームのサラダ、肉汁が多めの野菜メンチカツ、マッシュルームのアヒージョ、苺。

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野菜メンチカツとか、アクアパッツァに使ったキタアカリとか、やや甘めの旨みがふくよかな物や、ルッコラの香りと特に相性が良かったのですが、一番は苺かな。
甘えくぼという甘い品種で、苺の甘みが、お酒のスモーキーさと酸味と辛みを上手に引き立たせ、余韻が心地よかったです。

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写真は、フレッシュマッシュルームのサラダ。
生のマッシュルームは、スライスすることで、断面から香り立ちます。

そんな茸や、ルッコラなどの、スモーキーフレーバーと相性の良い香りのものや、野菜メンチカツの溢れる肉汁だったり、アクアパッツァに使用したキタアカリなど、やや甘みを伴った旨みのふくよかなものならば、お酒の個性に負けず、寄り添うので、特に相性が良いと思いました。

でも、一番はやっぱり苺。
甘えくぼという品種で、私が今ドハマリしている苺なのですが、香りと甘みが濃く、買い物かごに入れて持っていると、心地よい苺の香りが漂います。
その、苺の甘みが、お酒のスモーキーさと酸味と辛みを上手に引き立たせ、余韻が心地よかったです。​

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◆ ◆ ◆

最初に呑んだ時、私が甘みと香りを強く感じたのは、久しぶりにアルコールを口にしたからかもしれませんが、おそらく、その頃は日本酒としての華鳩がまだ開いていなかったと思われます。

7号酵母時代は、味の変化が早かったんですが、ぷっくら甘酸っぱい印象。

熊本系酵母になってから、味のりや膨らみが出るのに、時間がかかるようになってたんです。だから、最初は香りに負けてしまっていたのじゃないかと思います。

この3本の中では、一番樽香が強いタイプで、私はもう少し日本酒らしさがあっても良いのかもと思いましたが、夫はそこが面白くて、華鳩が一番気に入ったようです。

これは、寝かせるつもりでもう一本買ってあるので、熟成後が楽しみでもあります。
(2021年4月6日)

華鳩の貴醸酒についてと、亀齢Xフェルミエ、玉櫻Xフェルミエの感想、並びに今日のおつまみはこちらを参照ください。



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