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ネット住人の幼き息子によさげな性教育って何だろうと考えてみた ~前編~

ていうかちょっと早くない?

「だけどさ、どうやってその『赤ちゃんの素』同士は出会うわけ?」
と、大人びた声で8歳が口を開いた。

え、なに?もう?
もうそういうやつ聞かれるん?

夜ひとりでトイレも行かれへんくせに
なんかそれ早いんと違う?

せわしなく繰り広げられる脳内自分会議。
夫は仕事で留守。
マッハで脳内シナリオを組み上げる私。

迷う。

どこまで詳細に言うべきなのか。


ませてるけど自閉っ子

8歳の小僧は現在小学校2年生。

早いうちから自閉の疑いがあり
発語が恐ろしく遅かった。

その代わり
2歳で文字が読めた。

数字とひらがなのパズルを並べ
意思疎通を図った。

次第に喋れるようにはなった。

初語は数字「ご」と「はち」だった。
それ以外は何も話さなかった。

しかし、

次に口火を切った時には
「ごはんの方がいい」と言い

その後は、完璧な文法で
正しいセンテンスを
何も間違わずに喋った。
(びびったw)

EテレとYouTubeを勝手に見て
いつの間にかアルファベットを覚え
綴りを見て英単語を発音ができた。

幼稚園の年中の頃には
PCで文章を書いていた。

ローマ字入力だった。
誰や教えたんは。


5歳でプログラミングにハマった。

「Scrach」に夢中になり
気に入った作品を見つけて
「かっこいい作品なのでフォローします」とコメントを残していた。

慌ててソーシャルなコミュニケーションを禁じた。どのような場合に話しかけてOKかはなかなか理解が難しいようだった。

自閉症スペクトラムの正式な診断が下りた。

同じころ、女の子のドレスに興味を持ち始めたようだったので、お友達の娘ちゃんが着ていた、よそ行きのドレスを何着か借りてしれっとクローゼットにつるしておいたところ、1人でこっそり着替えて鏡を見ていた(これがなかなか可愛らしかった)
ドレスブームは一瞬で去ったけれど、生まれた時の性別にこだわらずに育てて行こうと強く思った出来事であった。

そうかと思えば、ネットのいかがわしい広告画像や動画をクリックしてしまい、そばで見ている私が肝を冷やす場面も少なくなかった。ペアレンタルコントロール設定をあざ笑うかのようなぎりぎりアウトやろの2次創作画像や子供たちの人気アニメの主人公がむやみにいじめられる動画などは、何をもってフィルタリングになるのかもはや打つ手無し。

そうか。もう、本人をまともな人間に教育するしか道はないんだ。

「ちょっと調べものするわ」と某ネット掲示板を流し読みし、チャットベースでオンラインゲームに興じる小2。

もはやインターネット上からの情報が知識として入って来ることは止められないだろう。「精子と卵子が受精して赤ちゃんになって子宮の中で育つ」という知識はすでに入っているようだった。その上での冒頭のセリフだ。

それはもう「性教育」ってやつじゃあないのかい?

頭の中で湯婆がつぶやいた(画像は銭婆)

「そこはさ、本で調べてよ」

最高にヘタレな私の一時休戦でその日の対話は終わった

(後編へ続く)

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