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「解放」


あなたとはちゃんと話をしておかなければいけないと思っていた。
はぐらかさずに、わたしも、逃げずに、ちゃんと向かい合って。
それは本当の姿じゃないんでしょう。
わたしはどこかで分かっている。だけどあなたは理解を望まない。

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「君は本当はみんな解っているんだろう」

そんなさみしい顔をしないでよ。



(あなたはわたしから逃れたいのではないのだな)

どこかで巡り会う必要があるのなら、放たなければ。
ずっと閉じたところに置いておくのではなく、開いて、広い世界を泳いでいって。そうして出会わなければ、運命とは呼べない。

わたしはね、わたしの手の中に最初からいたとしても、それも運命だと思うんだよ。荒れた世界を経験しなくても、あたたかな愛の内側にずっと、幸福とたわむれていてもいいのにと思うのだけど。
でも、分かるんだよ。
きっとあなたは「もっと大きな恵み」をわたしに連れて帰って来てくれるんだ。ここへ戻ったあなたから、旅のお話をたくさん聞きたいから、かならずあなたも帰って来てね。

たとえばもしその姿が変わり果てていたとしても、あなたをきっと嫌ったりしないから、そんなことで怖がったりしないで、わたしを信じてね。
「どんな姿になってもかならず分かるから」と言ってあげられるのかは、分からないけれど。
だってきっと、わたしはあらゆるものに「あなた」を見出して、期待し続けるだろうから。

「あなた」ではないものはないんだと思っているから。

あなたがもし、「あなた」の形を失っても、わたしの中にちゃんと残るから、きっと帰って来るから、あなたの愛をそのままの姿にしてあげてほしい。
あなたの場所はなくならないよ。
心のかたわれをずっと預かっているよ。

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ずっとずっと預かるよ。


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恐れ入ります。「まだない」です。 ここまで読んでくださって、ありがとうございます。 サポート、ありがとうございます。本当に嬉しいです。 続けてゆくことがお返しの意味になれば、と思います。 わたしのnoteを開いてくれてありがとう。 また見てもらえるよう、がんばります。