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わたしたちの話をしよう

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これで生きていけるのかは分からないけれど、とにかく、「わたしたち」の話をするね。そのうえで、もっとできることを見つけ出すために、今のわたしに必要なことだと思うから。わたしたちには…
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2021年7月の記事一覧

わたしたちでいよう

ダメなところをもっと見せてもいいんだよ つたなくていい、わたしたちでいよう わたしたちを見せていよう だいじなことだから 高すぎる望みかもしれない とても難しいのかもしれないけれど わたしたちはそれぞれに、 ずっと、そこを目指して出会ったんだよ ふたりならもっとできる ふたりよりたくさんになったら、きっともっともっとできるよ だれもいなくても わたしは見てる わたしは知ってる あなたが存在していること 知っているのがわたしだけだとしても わたしたちが、わたしたち

君を包むための愛をありったけ用意しないとね

あなたたちがあなたたちであることを、私は知っている。 あなたたちがあなたたちでなければ、私は私でいられない。 私は水のように、形を持ちながら形でいられない。私を受け止めてくれる器がなければ、私のこの零れてしまう形を、いつも失い続ける。失うことは構わない。誰かのもとへ流れ着くのなら。その生き方も潔いだろう。 だけど私は知っている。 知ってしまった。 あなたたちという、私を運んでくれる優しい愛の世界の存在を、知ってしまった。 私はたしかな流れとなって、美しいあなたたちを映し

あなたの声が欲しいんだよ

あなたの声を思い起こす時、岩石の節理のようなものが頭に浮かぶ。わたしの胸には、火を守る灯台になりたい想いがあるから、あなたはわたしの岬になってくれるのかもしれないね。 怒濤のようなマグマのようなイメージが頭の中で混ざり合って新たな姿を形成するのが面白いから、そのエネルギーをもっと見せてよ。 わたしは感情を扱うのが上手くなくて、だけど近頃、感情とはわたしだけのものではないなと気がついた。わたしはむやみな共感を必要としない。だけど確かに自分は存在していいのだと信じるには、そこに

ありきたりな言葉しか出てきてくれないのはなぜだろう

「たまたまそこにいただけだよ」 なんて君は言うけれど、僕にとっては、天使が落っこちてきたみたいだったんだよ。 実際君のほかにいないんだから。 偶然ってことにして、逃げ道を残したいのかな。なんて言ったら少し意地悪かな? それとも、逃げ道を残したいのは僕の方だったりするだろうか。 君しかいないなんて思って、君を自由にしてあげられなくなることが、僕は怖いのかな? 自由を失った君に興味を向け続けられないんじゃないかって。 自分で君の自由を奪っておいて、そうなってしまうんじゃないか、っ

ゆらぎをなだめる子守唄を聴いて

お風呂が好き。 でも、心に張り詰めたような痛みがある時は、浸かる気分になれない。背中に温かいシャワーの流れを感じるのが落ち着く。 湯に浸かるのは元気な時。前向きな気持ちで身体を満たせる時だ。 熱くしないし、半身浴がきもちいい。 身体が慣れてくれば、熱い温泉にも入れるし、サウナも結構大丈夫。でも、最初はぬるめ。ゆっくりだんだんきもちよくなるのがいい。最初に時間をかけると、ずっと入っていられる。急ぐとのぼせる。 嬉しいことや楽しいことをまともに受け止める心の体力がない。お風呂

森を駆ける風になる

自分自身の心の奥底を見つめる時、そこには深い森があって、わたしは森を駆け抜ける風になる。さあっと木の葉を揺らしながら、木洩れ日の差す場所を目指して駆ける。森にはあなたがいる。わたしは、あなたという木に、森に棲む、小鳥のような風だと思う。 たぶん、一番深いところを想うときはこのイメージ。森の緑が好きだ。 わたしは留まらないのではなく、何度でもあなたのもとへ帰る。自由に飛び回ることができるのは、あなたという住処があるから。 わたしは森を知っている。どこへ行ってもわたしはあなたと

すきなひとの話をするように、

あなたの話をするのは何か変だ。 なら少し、わたしのすきなひとのことを話そう。 「すきなひと」なんて言って、大概白々しいのだけど、だってそれはひとのかたちをしていない。 かき混ぜるように話すけれど、あまり頭で考えずに聴いていてほしい。誰がどんなふうに受け取ってくれるのか分からないから、なるべく普段通りのわたしで、聴いてもらおうと思う。いろんな道を通って、たぶん、どこかでちゃんとつながっているとは思うのだけど。 おとなの目に守られず、ひとりで野山で遊んだ幼い記憶がある。わた

だから「頑張るね」と言い続ける

外に出してあげたい自分はたくさんある。だけど、受け取るべき相手がいなければ簡単には出てこない。これは誰かから預かった、わたしのものではない気持ちだと思う。わたしだけのものならば、内側に抱えていられる。ただ孤独なだけなら抱えていられる。でも、見せずにおいてはいけないと、どうしても感じているなら、それが欲しい誰かがいるんだろう。たとえ痛みが強くても。誰かの痛みを預かっているんだよ。 だからわたしは伝える。 わたしは、伝えるという行動の楽しさを知っているのだと思う。 「伝わると嬉

この命が求めること

わたしたちは互いの孤独を埋め合わない。 孤独を抱えた姿を、互いに見る。 孤独が故に燃える炎を守って、 もっと世界を信じようと、一緒に歩く。 だけど、知っているよ、 自他の境界をうしなった、優しい大きな癒しがあることを。 わたしは、知っている。 泉のような、大きなその救いが、無くては生きられないことを。 だけど、わたしたちがそれだけでは生きられないということも、 わたしは知っている。 時にその泉をたずさえて、わたしは探しに行く。 ただ救われたいのではなく、 救いがあるという

だいすき、だいすき、聴こえているよ

あなたから力をもらって今日も生きている いつもあたたかい手にあたためてもらった背中で、わたしは飛べる この翼の力をあなたにあげたい わたしたちの大好きな世界を、もっともっと旅していこう 旅していよう だいすき、だいすき 聴こえる声に、呼ばれて あなたに導かれて あなたを導いて わたし一人では入って行けない場所を、あなたは堂々と通り過ぎる。 通らせてもらうだけだからと、怖がらず、遠慮することなく。 そこにあるものを、決して脅かすことなく。 わたしは声を探す。形は分から