マガジンのカバー画像

色の絵

147
見出し画像に色の絵を使っている記事です。どの絵も気に入っているので、見てもらいたいなと思ってマガジンにまとめました。ほんのすこしですがみんなのフォトギャラリーにも上げていますので…
運営しているクリエイター

#言葉

呼吸を止める癖を自覚する

言葉は通り道だ。 自分がどこに向かっているのか、どこに向かいたいのかを考えてみた時、使う言葉が分かってくる。何を話したいのか、迷子になった時に、風向きを示してくれる。 大きな声を出す必要は無いのかもしれない。 だけど不意に自分の声を聴いたなら、そこに、風が通る。 声ではなくて言葉かもしれないし、言葉でもなく、音かもしれない。 聴くべきは何だろうか。 ただその空気を切り裂いて、新しい景色が、向こうに見えただろうか。 誰かにその景色を見せてあげるために声を出すことは、できない

複雑な気持ちだったけど、君が大丈夫ならよかったよ。

生きてよ

ないしょ、 ないしょ、 ないしょのはなしは、していいの? ないしょだよ、 ないしょだよ、 ないしょってことだけ教えてあげる! なんのこと? いつのこと? だれのこと? ぼくのこと? ここは、 行き止まりだよ! ここから先に、 行きたいの? 本当に? 本当に? 本当かなあ? 本当に、ここから先に行きたいのなら、 ここは通らないはずだなあ? 本当に、ここを通りたかった? 来てみただけだね? いいよ!引き返していいよ。 いきろ、 いきろ、 君に教えてあげる! ここから、真っ

今日泣かない

今日は、泣かない 笑っていようと決めたからではなく 泣く必要が無いと感じるから 今日は泣かない 心を戒めているものが解かれた そんな感覚があった しかしまだ、しっかりと飲み込んで、 身体を巡るのを確認してからでないと そうだ、本当に「自由」になったのなら ちゃんと、身体が分かるまで 自由を、身体が、理解するまで 声を出したら、壊れてしまうだろうか? 泣けるようになったことは、あまりにも喜ばしく 身体が一つの機能を取り戻したと思った 内臓が硬直して 呼吸がぎこちなくなる

過去

心臓じゃなくても、切れば血が出る 心臓じゃないところを切って、 血が出るのを見て、生きていることを確認する そういう行為みたいに、致命的な言葉を避けて その言葉を使わなくても、 心の状態が分かる言葉を 探し出して、吐き出す 本当に言いたいことは、 どう言葉にしたって出てこないのだから 言葉では出てこない 吐いたら自分に突き刺さって 命を落とすかもしれない鋭い言葉を 敢えて選ばなくてもいい 優しい言葉も要らない やり過ごすのがどうしても下手な時がある 心臓さえ切らなければ生きら

くたくたのうた

あたまが疲れて よかったなあ からだが疲れて よかったなあ こころが疲れて よかったなあ あしたはもっと強くなる あしたはもっと元気になる きょうはくたくた またあした あたまが疲れたのは あたまを よく 使ったから からだが疲れたのは からだを よく 使ったから こころが疲れたのは こころを よく 使ったから あしたはもっと強くなる あしたはもっと丈夫になる 楽しいことには うんと体力が要る 怒って 泣いて 笑って 疲れる もっと怒って もっと泣いて それで もっと

くもりのしごと

もくもく 広がる 雲みたいに もくもく 集まらずに 溶ける もくもく くもりの日はいいな 「わからないまま」が 好きなだけ 宙を泳いでいられるよ もくもく 言葉は楽しいね ぴかぴか ざあざあ 生まれる 光がある きもちを守る 雨がある でもきょうはくもり だいじなのか そうでもないのか そんなこともきめないきもちで たのしいなあって ただことばであそぶよ ことばとあそぶよ きらきら しとしと 光は あきらかに 雨は 境界をつくって隠す その両方を抱きながら くもり

循環

滞っていた。 今は、巡り出したと言えるのか。 必死で、巡らせようとしている。 いつからか息ができないまま生きてきた。 いつ終わってもいいと思う、 その志はずっと変わらない。 変わらないけれど、 そのつもりで生き延びてゆくこと、それが私の日々だろう。 今はもう少し、動くつもりの心臓と、 歩くつもりの脚と、 見るつもりの眼と、 巡るつもりの血液と、 掴むつもりの両手と、この道を、 生き切る。生き抜く。歩み抜く。 皮膚がざわざわしている。 まだ、果てではない。 道は続く。 青は

書いた手紙を出さずにおくよ

言わないことがある。 言えないのではなく、言いたくないのではなく、言わずにいる。 言いたいと思えただけで、その気持ちを抱けただけで、 わたしには、優しい風が吹いたから。 あなたに言葉を渡すのは、いまじゃなくても構わない。 受け取りたいとあなたが思えば、わたしはこの手紙を、きっと届けるよ。 わたしの過去に種を蒔いてくれた。 諦めたつもりのかかわりにもう一度向かう勇気をくれた。 何に怯え、何を守ろうとしているのか、 何のためのたたかいなのか、気づかせてくれた。 この時間が、あな

冒険なんだよ

言いたいことならたくさんあるのに、頭に浮かんだ言葉を、どれから取り出したらいいのか分からなくなる。心臓をくっつけて話すことができたらきっと伝わるのにと思う。胸の中には、たしかに気持ちがあるのだから。 見えているのにまだ渡ることができない、そんな歯痒い気持ちに橋を架けるように、伝える言葉を探す。 苦しいのは、言葉にしきれないからだよ。その気持ちを抱くことがつらいわけじゃない。こんなに大事な気持ちがあるのに言葉にならない状態がいつも本当に苦しい。 だけど大丈夫、気持ちはそこにある

執着の形

あなたのその両手を 自由にすることができるなら あなたの両手をふさぐものを 私が代わりに担えたら あなたはその手に何を掴むだろう 何を求めるだろう その両手に、もっと多くを抱えるのか 誰かの手を掴みに行くのか 誰かを抱きしめるのか きっと離さないだろう 求めたものを見つけ出したなら きっとその様は美しいだろう あなたが愛を掴むのなら あなたの両手をふさぐものを 私が代わりに担えたら 私の手を取ってくれなくて構わない 私の自由を差し出して あなたが愛を掴むなら 私は

すこしだけってどれくらいかな

ほんとに、なんでもない立ち話から小一時間喋ってしまうような性格を、よくないとは思っていないんだけど、またいっぺんに全部話そうとしてたな。今日はやめとこう! 総動員したいことがある。今日は本当にちょっとだけにしよう。ゆっくり歩こう。またこってり話すこともあると思うけど、いまは好きなものと一緒にいよう。体が楽しいことに寄り添う時間にしよう。 今日の絵のこともすこしだけ。 いつもの色の絵は、ここからもっと手を加えて「作って」いますが、今日の絵はだいぶそのままのものです。なんとな

誰かのやり残した夢でも構わない

いつか何かになるかもしれない、ならないかもしれない。言葉だけじゃ届かないかもしれない。 だけどもし、このままで誰かの心を癒すことがあるなら、必要とするひとのところへ届けばいいと思う。わたしはわたしで何とかなるだろう。今必要とするひとに、届けばいいと思う。 正しさが許されていたい。お土産を持って、挨拶をして、靴をそろえて、玄関から入ってゆく正しさが好きだ。だけど勝手口から出入りする関係がある。正しさがすべてじゃない。気を許す関係は見ていて気持ちよくもある。 自分自身がそこに心