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三日坊主日記 vol.121 『時空を超えたメッセージなのか』

ある小説を読み終えた。


最近知り合った方が書いた作品で、小説すばる新人賞を獲っている。その中に普通の人には聴こえない声を聴く少年が出てくる。ある人に向けて誰かから発せられる本音の声が聴こえるという、特別で厄介な個性を持っている人。


僕には全く見えないが、普通の人には見えないモノが見えるという人がいる。知人の中にも何人かいるが、そういう人たちは大抵多くのことを話したがらない。というか、話してくれない。


日本人は無宗教だというが、ある意味そうじゃない面もある。熱心な国の人たちのように神を信じ、祈ることはなくても、ご先祖の墓や仏壇にはお参りするんじゃないだろうか。それは、何処かで死後の魂や霊の存在を感じているからではないのか。


僕はといえば、そういう目に見えないモノを信じているところがある。強く確信を持って信じている訳ではないけど、そういう風に育ってきたんで何となくそういうモノの存在を肯定している。だから、自分に見えないモノが見えるという人の話はとても興味があるし、色々と聴かせて欲しいとも思う。


誰かの守秘義務に抵触するようなことは、お願いしてもなかなか話してくれないが、僕自身のことは何度か聴いたことがある。前世の話であるとか、守護霊の話であるとか。具体的に何処の誰とは言わないけど、前世ではこういう人だったのでその影響があって今生ではこうだとか、どういった守護霊が守ってくれているとか。占いのようなものかも知れないが、やはり少し違うような気がする。


ゼロ・ポイント・フィールド仮説というのを読んだことがある。この宇宙すべての情報はゼロ・ポイント・フィールドという場所にある。現世も死後の世界もすべてがレイヤー状に記録されていると。これは神や仏の話ではなく、量子力学を用いた仮説だというお話。創作ではなく、科学をベースにした仮説。人の身体はもちろん、魂も量子でできているということか。


映画『インターステラー』で、クーパーがブラックホールに突っ込んで辿り着く、自分の家の本棚の裏のシーン。すぐそこに娘がいるのに手が届かない。時空の歪みというか、接点のようなもの。あの映画はこの仮説をベースにしているのだろうか。


ここ暫くご先祖の墓や仏壇のことがちょっと気になっているので、ついついこういう事を考えてしまうのだろうか。いや、時空を超えて誰かからのメッセージを受け取っているのかも知れないな。



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