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三日坊主日記 vol.170 『MRIリポート』

人生で3回目のMRI検査を受けた。


MVPを3回もとったのなら人にも自慢できるが、MRIではね。これまでは足首と股関節で、今回は左肩。MRIとは核磁気共鳴画像法(かくじききょうめいがぞうほう、英: magnetic resonance imaging、MRI)のことで、核磁気共鳴(英: nuclear magnetic resonance、NMR)現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。磁気共鳴映像法ともいう。〜ウィキペディア(Wikipedia)より〜


つまり、X線を使わず磁気によって身体の内部を詳細に撮影する装置で、レントゲン撮影では写らない軟骨や靭帯の損傷も見ることができる。被曝しない代わりに狭いところへ長時間(20〜60分)閉じ込められるし、構造上かなり大きな音がずっと鳴っているし、副作用として気分が悪くなることもある。今回は肩の撮影だったためか、上半身をガッツリと装具で拘束され、身動きできないままで約30分間の撮影。


騒音防止のためにヘッドホンのような防音装置を付けるのだが、それでもかなりの音量で結構イヤな音がする。今日は逆にその音に注目してみた。ベース音としてずっと鳴っているのが、カネと太鼓のようなリズム。インドネシア辺りの民族音楽をずっと聴いているような感じ。そこに時折船の汽笛のような音や、工事現場のガンガンという音など。まるで出来の悪い宇宙船の中にいるような騒音が鳴り続けている感じだ。


暗闇で身動きが取れないのとベースに流れる音とが相まって、最初は未開の原住民に捕まって何かの生け贄にされるために拘束され、祭壇にでも祀られて儀式の主役になったような気分になってくる。その後ちょっとウトウト(というかトリップしたような感覚)したかと思うと別の種類の爆音に覚醒させられる。そして自分が現実世界にいるのか夢の世界にいるのか分からなくなり、MRIが作る強い磁場と自分の身体が一体化し、人間もやはり素粒子でできているんだなとインターステラーのように時空を旅しているような気になったりしているうちに、だんだんと拘束状態に身体が悲鳴をあげ始め、本当に気分が悪くなりそうになった頃にようやく終わった。


検査から既に8時間以上経ってこの日記を書いているんだけど、まだ何となく身体が現実に戻りきっていないような感覚がある。強い磁場の力で身体の素粒子構造が乱れているんだろうか。肝心の検査結果は来週までお預け。



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