三日坊主日記 vol.311 『48hfp審査会』
48時間で短編映画をつくるイベント、48hfpの審査会があった。
今年は参加39チーム。内2チームが失格(完成品の提出が48時間を少しでも過ぎると失格)なので、37チームの作品の中から最優秀作品賞や監督賞、脚本賞、などなどなどを選んだ。
ちょっと辛口に書くので閲覧注意(ってほどでもないか)。
今年に限ったことではないが、おしなべてレベルが低い。映像の仕事に従事する人は言うに及ばず、映像業界を目指す学生さんも、違う仕事をしているが趣味で映画を撮っている人たちも、はたして映像技術について、映画制作について勉強しているのだろうか。というか映画を見ているんだろうか。もちろん、趣味で楽しんでいるのだから他人がどうこういう問題でないのは承知の上である。だが、しかし、あえて言わせてもらう。
生まれて初めてバットを握り、右と左のグリップが逆でも構わない。何度も何度も空振りして全然バットがボールに当たらなくたって構わない。やっとバットがボールに掠って、ファールゾーンにボールが転がっているのに全力で一塁に向かって走っても構わないし、なんなら三塁ベースを目がけて走ったって構わないと思うのだ。楽しければ。
しかし、次の機会にはグリップの間違いに気づくだろうし、空振りの回数も減るだろう。そしてもう二度ど決して三塁方向へ走り出すことはないんじゃないか。そして、やる以上は少しでも上手くなろうとするんじゃないのか。なぜなら、そうしないと楽しくないから。そして、大谷翔平に少しでも近づくために彼の試合を見て、必死で真似をするんじゃないのだろうか。
そうこうするうちに野球がどんどん好きになり、もっともっと上手くなりたいと思って必死に練習する。必死に練習するからこそ結果が伴い、結果が伴うに連れてどんどん目標が高くなり、そして甲子園を、プロ野球を目指すんじゃないのか。
少し興奮してしまった。ちょっと冷静になろう。
昔の話をする気はないが、映像は一般の人が撮影できるものではなかった。まず業務用の機材しかなく、びっくりするほど高価だったから個人ではなかなか買えないし、買っても使い道がなかった。しかし、どんどん技術が進歩して業務用機材と民生器との性能の差が少なくなり、値段も下がってきた。そして誰でも映像作品を撮れるようになった。それはある意味とてもよいことだと思う。そのおかげで新しいメディアも登場したし、youtuberとかTikTokerなどの新しい職業も生まれた。そして映像業界の裾野も大きく広がったのだから。
もう一度同じことをいう。
趣味で楽しんでいるのだから他人がどうこういう問題でないのは承知の上である。
だが、しかし、仮にも「映画」を作ろうというイベントなのだ。「映画」をつくるんだからもう少し「映画」とか「ドラマ」とかを勉強した方がいいんじゃないだろうか。ほんとうに普段映画を見ているんだろうかと疑いたくなるレベルの作品が多いのだ。
内容とか発想とか着眼点とか。そういう主観的で相対的な話をしているのでは決してない。基本的な技術の話をしているのである。そして、さらにはそのような人たちの中に映像業界で仕事をしている人や、映像業界を目指して勉強している人がいるというから余計なことをいいたくなるのである。
まるでどこかのうるさいジジィみたいですね。はい。すいません。喝!
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