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あなたは「価値」に支配されている

この記事が目に入ったあなたは、あなたが見たいと思って「これ」を見たわけではない。

あなた自身が持つ「価値」がこれを見させているのだ。

序章
 ~・~ 石ころにも価値はある ~・~

さて、謎めいた文章から始まりましたが、この「価値」については、前々から書きたいと思っていました。私の他の記事は、品質工学のマンガだったり、統計学的な話だったり、教育の話だったりしてました。

でも今回は、「生き方、考え方、行動、それを決めているのは「価値」である」という話をしたいと思います。

ここまで読んで、この先を読もうと思った人、ブラウザバックをしようとした人。
おそらくこの2つのうちの、どちらかだと思います。

この先を読もうとした人は、何か価値を感じたのです。

ブラウザバックをしようとした人、この先を読む価値が無いと感じたのではありません。これを読む価値より、もっと大きな別な価値が自分にはあると感じたのです。

この世の中には、「価値が無いもの」はありません。
たとえ道端の石ころでも。

例えば、薬草をすりつぶさなければならない。
周りには砂ばかり。
でも1つだけ石ころがあったとします。
どうですか?石ころにも価値がありますよね?

「自分は価値のない人間だ…」とか、悲しい気持ちになっている人もいるかもしれません。価値が無いと最終的に決めているのは、他の誰でもない、あなた自身なのです。
道端の石ころですら価値があるのです。
あなたという存在には、誰がなんと言おうと、絶対に価値があります。

その人のおかれた環境や状況、これまでの経験や知識、それによって価値が判断されるのです。
つまり、環境や状況を変えれば、価値は大きく変化するのです。

ここでお話しするのは、経済学的な意味の価値ではなく、人間の心理学的な価値についてです。

価値という観点から、世の中を見ていったとき、どのようになるのか。
本当にあなたは価値に支配されているのだろうか?

第1話
~・~ より価値が高い方を選ぶ ~・~

●あなたが、今夜の晩御飯のメニューを何にしようか悩んでいるとします。カレーにするか、ラーメンにするか。

もし、ラーメンを選んだあなた。それはカレーに価値が無かったわけではありません。ラーメンの方がカレーよりなにかしらの価値があっただけです。

外が寒かったとか、よく考えたらお昼もカレーだったとか。
あなた自身に何かしらの価値があるほうを選択したのです。

●会社の誰に聞いても教育は大事だと言います。
しかし、不況になると企業は教育にかかる費用から削減していきます。
製品開発の納期が間に合わないとなると、研修をキャンセルして、製品開発の実験の方へ時間を割きます。

よく、研修に参加しない理由をアンケートで聞くと、「忙しくて時間が無い」と言います。

それは嘘です。
時間はあるのです。
ただ、研修に参加するより価値のあることが、その人にあるだけです。

研修に参加しないと、会社をクビになるとなれば、きっと時間が無くても研修に参加するはずです。

●帰り道、どの道を通って帰るか。無意識かもしれませんが、それもあなたの経験から判断して、価値のある道を選択しているのです。

遠回りすると時間がかかるから、ショートカットしたい。
しかし、そこには凶暴な犬がいて、吠えられる。

時間を取るか、安全を取るか。
その瞬間に価値があるほうを選択しているのです。

ショートカットしないと、乗りたい電車に間に合わない。
吠えられて、嫌な気分で学校や会社に行きたくない。
さて、どっちがあなたにとってより価値があるのでしょうか?


人生は、何をするにも選択ばかりです。その選択の際に、あなたにとって価値があると判断された方をひたすら選んで行動しているのです。

そう、あなたは「価値」に支配されているのです。


第2話
~・~ 争いの価値 ~・~

●学校でのいじめ、会社でのパワハラ、SNSやネットでの誹謗中傷、他人を傷つける言動や行動、喧嘩、戦争。

なぜこのようなことを行うのでしょうか?
価値が無いどころか、マイナスの価値を生むようなことです。

ところが、当人には、それを行う価値があるのです。
それをやろうと判断した瞬間では、価値があるのです。

スカッとする。
マウントを取れる。
相手を卑下することで、相対的に優越感に浸れる。
資源を奪うことができる。

このような価値でしょうか。

これは、おそらく原始生物としての「生きるための価値」だと思います。
自分の遺伝子を残すには、周りを蹴落として優位に立った生物だけが種を残すことができたからです。

虫や魚、サルやライオンのような動物。
こういった生物をみると、譲り合うような優しい性格の個体は、おそらく生き残れないと容易に想像できるでしょう。

動物だけではありません。植物もです。
自分が生き残るには、光合成するには、周りの植物より高い位置に葉を茂らせる必要があったのです。
文字通りマウントをとった植物だけが生き残ったのです。

人間も生物です。
DNAに争うという行動パターンが刷り込まれているのでしょう。
何年ぐらい刷り込まれていると思いますか?
生物の祖が誕生してから40億年と言われています。

第二次世界大戦が終わったのは1945年です。
たった75年前まで、人間同士が戦争で殺しあっていた。
ほんの数十年前まで、人間を殺すことに価値があると思われていた時代だったのです。

たった75年で、40億年間DNAがしてきたことをひっくり返す。
どれだけ難しい事かは理解できますよね?

悲しいかな。今でも世界各国で紛争が行われています。
なぜ争うのか?
その人たちには争う価値があるから、そのような争いを行っているのです。

DNAが生物学的にもつ「価値」
人間が文化レベルを1段階登らなければ、この生きるために、種を残すために必要だった「価値」をひっくり返すのは難しそうです。

そう、あなたは「価値」に支配されているのです。


第3話
~・~ 時間の価値 ~・~

●夏休みの宿題を夏休みの最終日にまとめてやった人は多いと思います。
これは、1日という時間の価値です。

夏休みがはじまったばかりの時は、1日の価値は低いのです。ところが、夏休みが終わりに近づくと、1日の価値は高くなります。

価値が低い時には、人間はそれを無駄にします。
なにせ、たくさんあるのですから。
しかし、減ってくると、需要が出てきます。

レアなものには価値が出てくるのです。
どちらも同じ1日なのに。

●朝の10分と夜の10分
会社に行く時間、学校に行く時間、これも宿題と同じ。
たった10分でも、価値が異なります。

あと10分早く起きたら、ご飯をゆっくり食べられたのに。
余裕をもって走らずに電車に乗れたのに。

しかし、夜の10分は無駄にします。
だらだらとスマホをいじっていたり、TVを見ていたり。

夜10分早く寝て、朝10分早く起きればいいのに。
夜はまだまだ時間がある。
あと10分起きていても問題ないだろう。

たくさんあると思うものは、価値が低い。
どちらも同じ10分なのに。


人間は、実際には、まったく同じなのに、価値が低いと勘違いしているものを無駄にします。

そう、あなたは「価値」に支配されているのです。

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<余談>
この記事は、ただのMacro-Kの戯言です。(^^;

これからも気が向いたら、この「価値」についてオムニバス形式で記事にしていこうと思います。

え?この記事を書くことの価値?
決まっているじゃないですか。

TV見たり、スマホでゲームしたり、YouTubeで楽しい動画を見るより、自分の考えを記事にしてまとめるほうが価値があると思ったからですよ。

noteに記事を描いている皆さんも、そうですよね?

いただいたサポートは、有益な情報を提供し続けるための活動にあてていきたいと思います!