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5.2 アパートローンとプロパーローンの違い

アパートローンとプロパーローンとは

アパートローンとは、賃料収入を返済原資とした賃貸事業用建物取得に対する長期資金融資のことを言います。一方でプロパーローンとは、保証会社を介さずに金融機関が自社でリスクを負担して貸し出すローンのことを指します。

アパートローンとプロパーローンの違いは、銀行が商品化したパッケージ商品か、オリジナルのブティック商品かの違いです。アパートローンは個人対象で、審査スピードが早く、チェックリストに基づく基準に合えば、自己資金が少なくても取り組むことができます。

一方、プロパーローンは、いわゆるオーダーメイド商品です。アパートローンの様に商品化されておらず基準がないので、財務資料・不動産の収益・物件評価額等の個別案件ごとに審査されます。そのため、審査スピードも遅くなります。主に法人が対象で、実績に応じて変わりますが、金利はあらかじめ決まってはいませんが、比較的アパートローンより金利が低くなります。本業での代表者個人の与信次第で、実績がない新設の資産管理法人でも調達できます。

フルローンを実現させている投資家

フルローンとは、自己資金なしで全て金融機関からの融資で調達出来るローンのことを言います。フルローンが利用出来るのは、不動産の資金価値が融資金額よりも高い場合や、不動産から得られる賃料などの収益性が高く安定して見込める場合、融資を受ける人に資産が多い場合などです。

このようにフルローンを実現させている投資家は、既に相応の業歴や取引実績があり、自己資本比率などの資産背景が基準を満たしています。2018年の後半に、かぼちゃの馬車の一件から不正が明るみに出たことで、スルガ銀行が営業停止に追い込まれたほか、他行も会社員への収益不動産融資から一斉に手を引いたため、フルローンを掲げているような金融機関はほとんどなく、一棟目を買う会社員の方はできません。

融資姿勢が良くなってきたタイミングで、限られた資金を活用して少しでも保有不動産を増やしていこうとするなら、時代にあった考え方と取組が必要です。

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