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記憶

たぶん。
前世はあると思う。
普段、寝ているときに、夢を見ることが多いが、不思議な体験をした。
ある夏の日。
疲れてしまい、昼寝をしてしまった。
そのときに、変な夢を見た。
それは、すごく標高が高い山に住んでいる民族の夢。
草原や山々に囲まれていて、貧しい暮らしをしていた。
その村人は、家族で固まって過ごしていて、とても寂しそうな表情をしていた。
その中のひとりの少年が、ぼくの顔にそっくりだった。
その少年に向かって、夢の中のぼくが何を話たようだが、そこで目が覚めた。
目が覚めたときは、夢だと気づいた。
体がだるく、感覚がおかしいことに気づいた。
当時は、平成の現代だったが、ぼくは、昭和の古い時代にまるでタイプスリップしたような感覚になった。
畳の上で寝ていたが、その畳が昔のものに感じる。
とても現代とは思えないこの感覚。
その感覚は、10分くらいで、現代に生きる感覚を取り戻したが、奇妙な体験だけが残った。
人間は、生まれ変わりをしているという。
人間は、生まれてきたときに、どういう理由かわからないが、記憶を失っているのではないだろうか。
寝ているときだけ、前世で生きてきた記憶を辿ることができるのかもしれない。
たぶん。
人間は、前世があると思う。
でも、それを思い出すことはできない。
ぼくは、今を生きるだけだ。
ぼくは、ぼくで、ぼくなりの人生を進んでいく。

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