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平均台を駆けていくような #第4夜

初めましてのみなさまも、おなじみのあなたもこんにちは、MAKIです。

ひとたび愛されることに慣れてしまうとそこに甘えが生まれてしまい、
ほんとうの自分の気持ちと建前の着飾ったわたしが行ったり来たり、
ああ、気取らぬわたしはいずこへとうっかり自分探しのような人生を選んでしまいがちな夏、
あなたにおかれましては、
地に足をつけて一歩踏みだす明日を迎えていることと拝察いたします。


綱渡りみたいな人生って表現があるとして、
じゃあその綱を一体どれだけの人が渡ったことがあるのかと問われたら
きっとこちらが思うほどには誰も他人の綱には興味はなく、
未知なるそれを渡ろうとする行為がどこかギャンブルのように感じられて、
なるほど綱渡りってつまりは裸の王様なのだと悟るのです。

せめてオンナで生まれたからには、
王様じゃなくて女王様でありたいなどとくだらぬ能書きを垂れては、また自分を自虐する日々。

根幹にはやはり自分以外のひとを心の底からは信用していないわたしがいるのだと思うのです。
↓過去自叙伝をご参照


誰でもいい、
誰でもいいから抱きしめてほしいと願う衝動と、
あなたがいい、
あなたでないと解放できないオンナの性衝動と、
その行為自体に大きな違いはないのだと気付いたとき、

それはつまり、
受け手に都合のいいように演じてでも衝動を抑えて生きていくほかないということなのでしょう。


わたしの人生、という
わたしだけのかけがえのない賭け事を、
理性的で聞き分けのよいわたしが
まるで平均台を駆けていくような安定感を装ってやり過ごすこととなるのです。


つづく

#オンナであるということ
#自叙伝
#恋愛小説

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