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オールスターが阪神の選手ばっかりだったのは阪神ファンのせいかどうかを分析してみた

2023年のオールスターも楽しく見れました。
パリーグファン(オリックス)の僕としては2戦とも勝ったしみんな地味にそこそこ活躍してたのでほっこり楽しめました。

さて、今年のオールスターファン投票で物議をかもしたのが、阪神の選手ばっかりだったこと。ファン投票では秋山以外全員が阪神の選手となりました。

そしてここで数多く話題に上がっていたのが「これは阪神ファンのせい」というものです。twitterで「阪神ファン ファン投票」と検索すればとんでもない数の批判ツイートが出てきます。
阪神ファンが阪神の選手に投票しまくっているから阪神の選手の選出が多いというのが批判の理由となっています。

そこで僕が気になったのは、「ほんとに阪神ファンのせいなんか?」ということ。当然のことながら阪神ファン以外にも阪神の選手に投票はできるわけで、阪神ファンだけのせいで今回のようなことは起きないのでは?と感じました。

図にすると、ファン投票の投票先はこのようになるわけです。

投票先の整理

今回は上のふたつが増えたので阪神の選手への投票が多かったわけですが、増えたのは左右どっちが割合として大きいのか?ということが知りたいわけです。右なら阪神ファンの影響のせい、左なら一般野球ファン全体のせいということになります。
ということでさっそく調べてみました。

今回使用したデータはNPBが公開しているファン投票結果。
https://npb.jp/allstar/2023/ballotresult.html (2023年のもの)
各ポジション5位(もしくは10位)までしか載っていませんが、細かい投票数もしっかり載っています。この投票結果を10年分集めて分析してみたわけです。

分析してみたといっても残念ながらこのデータでは投票した人がどこのファンなのかの情報はないわけです。でも公式から得られるこれ以上の情報はないわけで・・・
つまり、この記事で確実なことはなんにも言えません。ほぼ全てがデータを基にはしていますが僕の妄想となっています。
ちゃんとした分析だと思って記事を読んでくれた方、すみません。先に謝っておきます。

さて、気を取り直して分析に移っていきます。まずはセリーグの選手に対する投票数をその選手の所属球団ごとにまとめてみました。ポジションごとの違いはナシですべて合算してみます。当然5位より下の選手への投票数が反映できていませんが、ここではいったん無視します。

セリーグ投票数推移

今年の阪神選手への投票数がとんでもない票数だということがわかりますね。まぁでもこれは今年の選出が阪神の選手ばっかりだった時点で分かりきっていたことなので他を見てみましょう。
僕が注目したのは今年以外の部分です。

まずは2018年以前について。
このあたりは阪神の選手が特に多いというわけでもないです。むしろ少ないくらいです。この時期の阪神の成績が芳しくなかったことも大きかったとは思いますが、そういう時に阪神の選手に投票するひとは紛れもなく阪神ファンじゃないかと思ったりもするわけです。
となると、阪神ファンが持っている基礎的な投票力はせいぜいこのあたり?という予測もなりたってきます。ほかの球団と比べてそこまでおおきな差があるようには思いませんが横浜は少ない傾向にあるでしょうか。

そして次に注目したのは2021年(2020年はコロナでオールスター開催されず)です。
今年の陰に隠れがちなのですが、この年も阪神の選手がほかの球団に比べてかなり多いことが分かります。確かに阪神の成績が久しぶりに上向いたり、サトテルを獲得したりと、阪神ファンにとってひさしぶりに盛り上がった年というわけですね。
加えて阪神以外の球団に目を向けた場合、この年の得票数の減少があまりにも顕著です。僕が気になったのはこの部分で、これはいったい何が起こったのでしょうか。
この年だけに他球団がそろって投票数を落とした理由は明らかにコロナが原因でしょう。そうすると、このタイミングで阪神の選手だけが投票数を伸ばした理由は「それまで他の球団選手へ投票していたファンが阪神の選手へ投票した」というよりは、「他球団ファンが投票自体をやめた」ということだと考えられます。つまり阪神ファンはコロナにもかかわらずチームの勢いがあったので投票を頑張ったのだと妄想できます。

これらの妄想をもとにリーグ全体にも目を向けてみようと思います。
この図はセリーグとパリーグの投票数を比較したものです。
もちろんセリーグファンだろうとパリーグファンだろうとどちらの選手にも投票できるので、この数字がそのままファンの母数を示すものではありませんが、傾向くらいは見れそうです。

セパ投票数比較

先ほどの妄想を踏まえてこの結果を見ると分かることは、2021年の投票数の落ち込みはセリーグでより顕著であるということです。おそらく、セリーグのほうがライト層も多く、コロナによる投票離れも顕著だったということかと思います。

したがって、これらの結果から考えられるのは、2021年時点で阪神ファンはすでに投票を頑張っていたということです。つまり、2023年の投票数の増加はこれまで離れていた野球ファンが戻ってきて投票を行った結果と捉えられそうです。

さて、そのようなライト層の野球ファンが投票する先はどこになるでしょうか?これにはいろんな意見がありますが、そのとき勢いに乗っていたチームの選手ということになりそうです。

例えばこちらはパリーグの投票推移です。明らかに今年はオリックスとホークスの勢いが強いわけです。今年のパリーグの6月ごろに強かった2チームですね(ロッテからは目をそらしつつ)。


オリックスに関してはここまで2連覇していても投票数がそこまで伸びるわけでもなかったのが、今年に入って一気に伸びたように見えます。

このように、今年に関してはライト層が投票に積極的に参加するようになったことから投票期間に勢いのよかった球団への投票行動が増えたと僕は妄想しました。確かにその当時の阪神は首位を独走していましたからね。よくよくグラフを見ると交流戦優勝した横浜の伸びがすごいのも納得できます。

以上の結果から阪神ファンというよりライト層の流入が原因ではないか、と僕は妄想しました。ただ、最初にも言いましたが、あくまでこれらのデータではきちんとした分析はできないので、このストーリーは僕の妄想ということになります。みなさんならどう考えますか?よかったらコメントしていってくださいね。


以下雑多な感想とか
・オールスターのファン投票数がここ10年で今年が一番多かったのはおもしろかった。野球人気が復活してきてるのかもしれない。もしくはネット投票の浸透で現地観戦ファン以外が投票するようになったのが大きいか?

・データをまとめたりするのにpythonを活用したのでいいお勉強になった。まだまだ知らないことも多いのでこんな風にいろんなデータを触って上達していきたい。

・僕自身がこれまで投票したことなかったので、いまいち投票の時の雰囲気が分からんかった。どんなもんかやっておけばよかった。来年はぜひ。

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