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コンサル流、クライアントの課題を聞く方法

見ず知らずの人間に、社内の課題をしゃべる側の目線に立ってみよう。

会社に認知度がある場合は、会社に対しては「それなりに」信頼感があることが多い。
そうでない場合は、会社にも自分にも信頼感はない。

その前に、何を話せばいいのか分からない。
業務における課題など山のようにある。
とても全てを整理などできないので、どこかを選んで話すことになる。
その選ぶ行為が疲れる。
疲れるから、当たり障りのないことを話す。
早くこの時間終われ、と思ったりもする。

大変勉強になりました、などと社会人のマナーとしてお礼を言い、
同業での事例をください、とか、
まとまった資料があれば送って、とか、
相談したいことができたら連絡します、とかを出口にして終える。

だいたいこんな感じだと思います。

なので、このシナリオから逸れていくように頑張らなくてはいけない。

まず、初顔合わせの時の自己紹介は大事だ。
何者なのか、どんなキャラクターなのか、何がしたいのか、をきちんとわかってもらった方が良い。
できるだけ短く。
面白くなくていいし、笑いを期待するのはおこがましい。
なんなら、受け入れてもらうことも望んではいけない。
だって初顔合わせですから。
とにかくきちんと分かってもらえるように話しましょう。

次に、なんの話をしたいのか?をはっきりさせるのですが、ここは工夫が必要ですね。
3つくらいテーマを用意しておきましょう。
1つに決め打ちすると、相手の興味がなかった時に手が打てなくなります。
例えば業務改善の提案という名目であれば、
・現場の作業者のコスト削減
・その管理者の業務負荷軽減
・状況の可視化
とかですか。

工夫その2は、具体例をあげる、です。
作業者のコスト削減であれば、
紙を使っている報告業務をアプリ化する
とか、
作業状況をセンサーで感知して報告業務そのものをなくす、
とかですね。
ありったけの妄想力を駆使して、具体的な絵を描いてみましょう。
これも複数あるといいです。

近い状況はありますか?
とか、
これは当てはまらない(興味ない)
と言うものはありますか?
と聞いてみましょう。
もちろん理由もです。

ここは、ヒアリング力、が問われます。
話を一生懸命広げます。
5W1Hはもちろん、関連しそうなことやかすってそうなこと、例え話など出しながら、できるだけ情報を獲得します。
状況にもよりますが、この段階ではあまり出口を考えずに、話したそうなことを話してもらいましょう。
そして、コメント全てをメモすることをお忘れなく。
発言者の名前も記録しておきます。

ちなみに、この段階で時間切れになっても構わないと思ってます。
「今日はお時間になったので、次回お聞きしたことを踏まえて情報提供させてください」とお願いすればよいです。
断られる可能性は相当低いです。

さて、時間があれば、ここから自社の製品やサービスの説明に入ります。
このとき、先ほど聞いた情報と近いものから話します。
資料の順番通り話す必要はないです。
「お話に近いのは、この辺りですね」とページをめくって、そこから話しましょう。

そして、
「○○の部分が、先ほどの話に当てはまると思いますが、どうですか?」
と聞いてみます。
当てはまる部分とそうでない部分が分かります。

ピンと来ない、と言われることもあるかもしれません。
何度も言われたことがありますが、
その度に、説明が悪くてすいません、と謝ってきました。
やはりそこでも、どの辺りが、と聞きたいところですが、空気的に聞けない時もあります。
その時は、詳しい例を準備する、とか、
デモやアウトプットイメージをお見せします、とか、で次のチャンスを貰いに行きます。

いずれにしても、次のチャンスをもらうことがゴールです。
事例や資料を送ってくれ、がバッドエンドだとすると、次のチャンスをもらえるのがグッドエンディングです。
なので、この段階で、素晴らしく評価されたり、意気投合することを目指してはいけないのです。

そもそも、クライアントは日々その業務に向き合っているわけで、外部の人間がそう易々と業務や課題を理解できるはずないですし、ましてや解決策をサクッと提案できるなんて、現実的にあると思います?
なので、高望みせずに真摯に向き合うしかないのです。

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