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単語どうやって覚えてる?って話と10代で知りたかった暗記術(今からでも遅くない脳科学・語彙習得論)

最近英語パーソナルレッスンを始めて、
無料カウンセリングを何回かやっていくうちに「え!そんな感じで単語やってるんだ!」と思ったので書くことにしました。

「単語帳何使ったらいいですか?」という質問はよく聞かれるけど、
覚え方については自己流が多いのだと知りました。

多くの人がもしかして中高生の時やってたそのままなのではないでしょうか?

①単語帳やアプリ眺めて頭の中で、英語→日本語・日本語→英語してるだけ
②アプリで選択肢ポチってるだけ
③ノートやSNSに綺麗に意味書いてるだけ

この辺に当てはまる方は注目です!もっと語彙力伸びますよ。
勉強してるのになかなか結果が出ない、そんな経験をしたことがある人に伝えたいです。

勉強した記憶はあるから、テスト中に「あーあの左下にあったやつだわ・・・」「あーこないだこれ間違えたやつだわ・・・」みたいな記憶の想起はあるのに、正解が思い出せないなんて経験ある方にはぜひ読んでいただきたいです。

学校で中高生を見ていると、
上のような勉強法だけをやっていて、
せっかく勉強してるのにもったいないなあ、と思うことがあるので、より効果的な方法を紹介させてください。
単語・語彙力は1番大事なご自身のデータベースになるので、強化したら色々相乗効果が期待できます!

この記事のポイントを先に

①基本のスタンス:単語帳3周は繰り返しましょう。
②エンカウンターの回数を増やすインプットとアウトプットのバリエーションを増やしましょう。
例)日→英のワンパターンだけでなく、発音したり、問題作って解いたり、アプリでディクテーションしたりすることで記憶に定着し、シナプスの可塑性UP。

①基本のスタンス:繰り返しはマスト。サーっと進めて3周はする

これは結構鉄板ですね。やってる人も多いはず。
そう、エビングハウスの忘却曲線のやつです。復習しないと1週間後には77%を忘れます。

なので、一個一個に時間をかけて覚えるより何度も繰り返し学習することで記憶に定着させることが有効です。

私のパーソナルレッスンのクライアントの方は1週間に200単語やってました。すごい。もちろん後から繰り返すので、最初は一気にぶち込む感じです。達成感も得られます。

https://mana-brain.com/post-302/より


②こっからが本物、語彙習得理論に基づく:エンカウンターの回数を増やす

シンプルにいうと『インプット・アウトプットのバリエーションを増やそう』ということです。難しそうですが、結構簡単です。


ちなみに語彙習得方略をVocabulary Learning Strategy (VLS)と言います。私は大学院でTESOL(英語教授法)を取得しているのですが、語彙習得ストラテジーについて研究していました。具体的には接頭辞・接尾辞(prefix/suffix)の学習効果と、中高生の語彙力についてです。

まあそれはともかく、語彙を覚える時には、『エンカウンター(encounter、出会い)』を増やすことが効果的です。研究によると、一つの単語を覚えるのには約9回のエンカウンターが必要と言われています。
(細かくいうとincidentalとか色々あるけどそこは割愛します)

例えば、
日→英で1パターン、 英→日で1パターン
で計2パターンのインプットとなります。

なので、この練習を10回繰り返しても、インプットのパターン数としてはたった2しかなりません。

実は、単語力が伸びない中高生のほとんどがこれをしています。
単語帳を使ったり、赤シート使ったり、自分でリストを作ったりして、ずっと単語をやっているけど結局テストで点が取れない生徒の典型です。
まさに最初に書いたこの状況に陥るパターンなんです。

勉強した記憶はあるから、テスト中に「あーあの左下にあったやつだわ・・・」「あーこないだこれ間違えたやつだわ・・・」みたいな記憶の想起はあるのに、正解が思い出せないなんて経験あるはずです。

勉強してるのに点数が取れない、そんな経験みんなありますよね。私もあります・・・

英語のみならず、
時間かけて自分でまとめノート作って、赤シートで隠して覚えてたけど、
その「自分のまとめノート」上の穴埋めだけマスターして
その文脈でしか記憶を呼び起こすことができずテストで撃沈した記憶は何度もあります・・・。

じゃあどうすれば良いのか。
バリエーションを増やせばいいのです。

インプット・アウトプットのバリエーションの増やし方


以下は順番ではありません、様々な方法です。
・単語を発音する
・覚える単語の順番を変える
・単語をノートに書く
・例文(フレーズ)を暗唱する
・友達などとテストしあう
・学校やコーチングなどでテストを受ける
・空欄穴埋め問題をしてみる(作ってみる)
・文を作る
・英訳問題を作ってみる
・英文を読んだり映画でその単語に出会う
・人に教える

単語学習アプリを使うと
・並べ替え
・空所補充
・復唱
シャドーイング
・ディクテーション

など色々できて、即バリエーションを増やすことができて、アプリ学習も使い方によってはかなり優れています。

アプリを使ってるのに、空欄穴埋めしかやってない人はもったいなさすぎなので色々フル活用してみてください!

パターンを増やすことによって脳の様々な箇所が活性化され、記憶に定着しやすくなります。
一回で覚えられないのは脳の仕組み上当然なので、落ち込む必要はありません。

バリエーションを増やしておくことで、再度その情報にアクセスするとき(つまり復習するとき)、より記憶を呼び起こしやすくなり、ニューロンネットワークが太くなり、シナプスの可塑性が強化されます。


実は英語が得意な人は、会話で覚えた単語使ったり、学生時代友達とテストし合ったりしていた経験があるのではないでしょうか。

実はエンカウンターを増やす仕組みを自ら作り出せていたんです。素晴らしい。


ちなみに単語学習アプリで私が使ってておすすめなのはabceedです。色々な練習ができるのでクライアントさんにもおすすめしています。アプリ自体は無料で、アプリ内で参考書などを購入することができます。
定番の金フレ銀フレも本より少し安く購入できて手軽なのでとってもいいです。

アプリabceedおすすめです

私の暗記の失敗談

これは英語ではないのですが、暗記という意味で失敗した経験はめちゃくちゃあります。

高校時代、試験前はよく友達と学校残って図書室で勉強していたのですが、
古典の試験前に百人一首の勉強をしていました。
百人一首めちゃくちゃ苦手でした、何言ってるかわからないし、覚えられんし、意味わからんお経唱えてる感・・・

毎週の授業で小テストがあって、定期考査ではドカッと一気に出るパターンのやつでした。毎週めっちゃ勉強してるのに全然点数取れなくて悔しい思いをしていました。

なので定期試験前に一念発起して「百人一首全部覚えたるわ、本気やで」と思い3時間くらい図書館で永遠に百人一首を暗記しまくりました。

その後、友達にテストしてもらった結果

10問中2問しかできてませんでした・・・

なぜこんなにもできてなかったかというと、ただただ書きまくって、
上の句→下の句
ってやってただけでエンカウンターのバリエーションがワンパターンだったからです。そもそも内容も理解してなかった。

勉強好きは昔から変わらないけれど、
今思うとなかなか点数が伸びなかった科目は大体ワンパターンの勉強しかしていませんでした。

10代でこれがわかっていれば・・・

けど、まだ遅くないです。
ぜひこれからの英検やTOEICの学習、そのほか様々な学習に活かしていただけたら幸いです。
生涯学習楽しみましょう!

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