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「朝ラン」

朝7時 気温3.2度 感じるほどの風はない

外に出た ぼくは走り出す

ゆっくりと いつもの道を
ビルの影 いつまでも影
低い太陽は まだビルの下

川まで1キロ
前は6分足らずで走った
今は7分前後
それでもだいぶよくなった

シャツは ランニング用の
半袖インナー 長袖 半袖
3枚重ねで寒さに対応
一番上には8年前の大阪マラソン
赤色のシャツ
ニット帽 ネックウオーマー 手袋
冬のランニングの必需品だ

川を 隅田川左岸を
上流へ
首都高高架下
ここにも陽は当たらない

白鬚橋が見えた
その向こうに ウグイス色のガスタンク
橋を渡り それに近づく

目に入る2つのうち
左側だけ陽が当たり 輝く
球状のタンクに
どれほどのLNGが入っているのだろ

空はひたすら青い 風は冷たい
川の土手の上
ビル影もない

なぜ寒い中走るのか――
走る続けるのは
自分のため 自分のこころのため

生きていると
こころに棘が生えてくる
こころは自分のものだから
触れずにすますわけにゆかない
その棘に刺さりたくはない

走ると その棘がとれ
丸くなる感じがするのだ

あんな そんな こんなで
きょうも
ぼくは走る


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