見出し画像

「道をつくる」

松明たいまつを手にした人びとが
山の中の道なき道を
道をつくるため
乏しい明かりを頼りに 進んでいく
松明 細い木切れの先に火を灯したそれは
頼りなげで 今にも消えそうだ
人びとは工夫をしながら
その明かりを 火をつないでいる
ひとつの道を 今つくろうとしている
ぼくは
それを遠くから眺めて
いつかきっと
できるであろう ひとつの 一筋の道が
暗闇の中に表れるのを
待っている
何の手伝いも 手出しもせずに
待っている まっている

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?