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「ぼくのこころ」

けしきが くらくなってきた
冬の東京の陽射しは むだに明るく
透きとおった朝空から
鋭い刃の照り返し そんな光ひかり
そこかしこのビルの窓に ひかりひかり キラリ
まぶしさが 目に散る くらり クラリ
なのに けしきはくらく くらい
ここは鉛色の雲垂れる
冬の北陸ではない
東京の冬は それと対照的
風は冷たいのに
光だけは あふれかえる
なのに なのに
ぼくには
けしきが くらく くらくなった
そう そうなのだ
もう けしきはあかるくはならない
けしきはひたすら くらくなっていく
ぼくのこころは
そう言っている

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