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かかりつけ医ってなんだ?

かかりつけとはなんだろうか。

いつもその医者に診察してもらっていること。「―の医者」

デジタル大辞泉(小学館)

どうやらかかりつけというのは医者にかかる時にしか使われない言葉のようで、私たち医者の中でも「かかりつけ医」という言葉が広まっており、当たり前のように使われています。

普通に考えると、かかりつけ医は家庭医のことを指すだろうと思います。いわゆるファミリードクター、ホームドクター、近所で馴染みの先生、なんでもみてくれる先生のイメージです。
まさに私などはそれを目指して、日本プライマリケア学会の専門医というのをとり、さらには家庭医療専門医という資格を更新して、家庭医らしい仕事をしたいと思っているのです。

しかし、これから日本で「かかりつけの医師」が必要になると、患者が自分で「かかりつけ医」を選びましょうということになるようです。

みなさんが選ぶ。
どうでしょうか。
どうやって選びますか。

かかりつけ医はどんな専門の医師でも構わないとさえ言われています。
つまり、心臓の病気でかかっている人は循環器科のかかりつけ医がいて、皮膚病にかかっている人は皮膚科のかかりつけ医がいる。脳梗塞なら脳神経外科のかかりつけ医がいることになります。
あら、私、かかりつけ医が何人いたかしら、みたいに。

この先生はこんな専門で、こんな特徴があって、
だから、この先生をかかりつけ医にしたいな、
先生、かかりつけ医になってくれますか、
なんてことがあるのでしょうか。
いや、ない気がします。

常識的に、かかりつけ医は一人じゃないでしょうか。
まず、いつも相談する先生をかかりつけ医にしたい。
それにはなんでもある程度幅広い知識を持った、
つまりは総合的な、家庭医的な医師を
かかりつけ医にすべきなんだと思います、私は。
こどもから大人まで、おじいちゃんからおばあちゃんまで、
みんなが掛かれるのがかかりつけ医です。

個人的に言えば、
せっかく家庭医療専門医というしっかりした資格が
すでにあるのになんともったいないと思うのですけどね。

さて、みなさまは
かかりつけをお持ちでしょうか。
今後、かかりつけが欲しいでしょうか。
私はやっぱり、
近くのいい先生をかかりつけ医とするのがよいと思っています。
ぜひ、なんでも相談できる
しっかりとした見識のある先生をお探しください。
(私がどうなのかは自分の目で確かめていただいて・・)

では。


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