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保活と保育にかかるお金を調べた。

※こちらの記事は2020年投稿のものです。
現在掛川市の待機児童は増園に伴い解消されています。
また、概算につきましては昨今の円高やインフレの影響以前の内容ですので、より高騰しているのが実態です。

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わたしが生まれ育ち育児のために帰郷した街、掛川市は、待機児童が多いとか保育園に入りにくいとか言われている。


現在掛川市の保活支援の市民団体で活動のボランティアをしていて、
同世代で就労育児を両立しているママたちの悲痛の叫びを耳にしている。

実際この市民団体も、2016年の『保育園落ちた日本死ね』の年に、待機児童になってしまったママたちが、市の点数表の公開や審査のオープン化や説明を求め結成されたものである。

わたしも保育園や幼稚園の預かり保育を利用して就労、出産、育児をしてきているので、どういう基準で何点で、希望園に入るためには?など情報収集をして申し込み合否判定を経験している。

『保育園落ちた日本死ね』の時分には国定義で掛川市に56名いた待機児童も
その後働き方改革や労働の平等化が進み保育園利用申し込みが増大したにもかかわらず、2020年6月現在待機5名という内容に改善されている。
掛川市HP『第656回 今 掛川市の保育園事情は?』
静岡新聞NEWS『静岡県内待機児童122人 2015年度以降最少』

この数字から掛川市が待機児童が多く保育園に入りにくい市という現状ではない。どこかしら保育園には入れる。大丈夫だ。と言えるだろう。

保活のハウツーについては市民団体の詳細や活動や市のこども希望課に問い合わせるなどしていただきたい(すみません)


今回はお金(税金)の観点からどうして保育園に入りにくいのか?を考えてみた。


・こんなに頑張って働いて納税しているのに
・働かなきゃ暮らしていけないのに
・育児世代にお金をかけてほしい

このような子育て世代の多くの悲鳴を見聞きしている。
合否結果をうけて、役場の窓口で泣き崩れるママの姿も実際にはある。

こういった惨状を目の当たりにして、なぜ、誰でも希望園に入れるような仕組みではないのか?という要望や声を上げる場を目撃して、正直それは無理がないかい?と思ってしまっている。

そもそも、1年間にひとりのこどもにかかる保育コストをご存じだろうか?
朝日新聞デジタル『 保育コスト知ってますか 財源含め少子化対策議論を』

この記事によると、0~5歳の平均月ひとりあたりの保育にかかるコストは7.8万円。幼稚園前の学年である0~2歳においては11.5万円。
保護者の払う保育料の相場は3万~6万円程度ということである。

ちなみに我が家のケースで考えると

ひとりめ(年少):幼稚園預かり利用、預かり保育料無償化
保育コスト)7.8万円ー家計支払い幼稚園費)5,300円=72,700円(月)
72,700円(月)×12か月=872,400円(年間)
ふたりめ(1歳児):認可小規模保育園利用 第2子保育料負担額半額
保育コスト)11.5万円ー家計支払い保育料)9,000円=106,000円(月)
106,000円(月)×12か月=1,272,000円(年間)

家計年間支出計:171,600円
差額年間保育コスト(税金):2,144,400円

お分かりいただけるだろうか?
家計負担額はもちろん、自分の納税額というか収入と比較しても
絶対に文句なんて言えない金額である。

保育士の処遇改善とかママの声として一緒に叫んでますけど、保育園利用が減れば安易にその金額を回せちゃうんじゃないか?この金額の税金利用をするのだから審査が厳しいに決まっている。

わたしたち、そうして税金使って働かせてもらってるんですよね。

令和2年度掛川市の保育教育の予算についても一番大きな割合で財源確保されている。
掛川市HP『予算書』
令和2年度当初予算案の概要
広報掛川『令和2年度施政方針と予算』

掛川市の0~5歳の人口比は全市民人口の約5%。
こどもたちを育てる環境にかなりの財源が充てられている。
掛川市HP『令和2年4月末日現在掛川市人口世帯数』

また専業主婦を軽視する考え方もママの中には最近垣間見える。
家計をきちんと運用してママが自宅保育をしているご家庭は、働いて納税しているママたちよりも地域貢献しているようにわたしには見える。

全国を見渡すと在宅育児手当を支給している自治体もある。
金額によっては在宅育児手当(非課税)をもらって保育園利用せずに在宅育児をしたほうが、家計面でも税金面でも賢い結果になる場合が多くありそうだ。そういった要望を市へ上げていくのもよいかもしれない。
ただし、やはり仕事をしている女性にとっては
収入を得ること以上に、やりがいや居場所づくりや自分でいられる場所なので、キャリア形成は生命線だし、離職は考えにくいものなのだが。。。

こうした現状であることを謙虚に受け止めて、
保守のため文句を言ったり被害者の立場を取ろうとしてしまう自分の言動や家計を見直したり地域の支援を受ける分、地域のために何かさせてもらったり
仕組みを調べたり制度を正しく判断するために学んだりしてみてはどうか?

自分だけの暮らしのことから、地域社会と共存へと価値観を変容していくことができたら、自らの抱えている待機児童や保育や労働の問題の解決がしやすくなっていくのかもしれない。






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