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第七世代 VS 先輩芸人さん

今お笑い界で、若者がアツい。

お笑いにちょっと詳しい人なら「第七世代(だいななせだい)」と聞いてピンとくるだろう。

今のお笑い界で、勢いのある若手を総称して「第七世代」と呼ばれている。

詳しくなくても、第七世代と言う言葉は広く知れ渡ってきているのかもしれない。


私は、ずっとお笑いファンなので、この流れを喜ばしいことだと思い、微笑ましく見守っている。

彼らとは世代が違いすぎていて、ニコニコと見守るのみ。活躍をうれしく思う気持ち。

若い世代ががんばってるなー

がんばって売れ続けてほしいなー

そんな心境だ。


そんな中、あるトーク番組で、その第7世代よりも少し先輩にあたる芸人さんが悩みを吐露していた。

「第7世代が売れていて、憎い」

にくい、って…。あまりの露骨な感情表現に引いたが、それが嫉妬というものだ。笑いを提供する立場の人が、引くほどの嫉妬心を素直に表現してしまうんだと、今の時代のお笑いというものを考えた。

その悩みを打ち明けた芸人さんは、もちろん第7世代に入らない。

世代で分類したら、「第6世代」または「6.5世代」という中途半端なところに入るそうだ。

それがどうした、と視聴者の私は思う。

ただ本人たちからしたら、こんなに長くがんばってきて、いよいよ自分たちの番組が持てる!MCができる!と思っていた矢先に、あっという間に、若い世代に先を越されて、腹が立つ、と。

第七世代の顔を見たくないほど、憎い、と言っていた。


この時私が思ったことは、もったいないなーという思いだった。

あと、そんなこと思ってるようじゃ売れないでしょうね、という冷たいが率直な思い。

目の上のたんこぶかのように、若い世代に敵対心を持ち、嫉妬する。

私から見れば、その6.5世代と呼ばれている中途半端な世代に名前を連ねている芸人さんたちは、素晴らしい。

第七とはたった0.5世代の差と思えない程、圧倒的にキャリアがありベテランだし、ネタを見ていても安心感があり、プロフェッショナル感を感じる。
お金を払う価値があると思えるのだ。

自分たちの持っているキャリア。見ている観客に与える安心感。
そういった、自分の持つ財産に気付いていないのだ。

もったいない。後輩に嫉妬し続ける以上、売れないでしょうね(笑)と思う。

なぜなら、自分たちについてきてくれているファンを見ていないから。
ファンに対してできることは、1つでも新しい作品(ネタ)を作り、それを披露し続けること。

第七世代にただ嫉妬しても、意味がない。

ブームはいつか必ず去る。テレビにたくさん出ているのも、あともう少し。つかの間の人気だ、ということを、長くテレビを知っている彼らのような先輩なら、簡単にわかるはずだろう。

「若さ」という武器で、面白さにプラスアルファで評価されているが、その若さもブームもいずれ去る。テレビ出演が多いのも、今だからだ。

やがて、ちやほやされた第7世代も、すぐ年をとる。若さという武器がなくなった時こそ、彼らの勝負だ。若さで逃げられなくなった時、本人たちの本当の面白さが試される。

すでに今、第6世代、6.5世代の人たちは、あのようなフレッシュさはない。

でも代わりにキャリアを持っている。第7世代の若者たちがもっていない歴史を持っているのだ。それが圧倒的な財産ということに気付かず、嫉妬だけしてたのだ。

目の前の嫉妬心に振り回されて、なんともったいない、と思ったのだ。
自分の築き上げたものに、着目できないなんて。

嫉妬心にかられている以上、自分を振り返らないし、努力をしない。

考え方を変えない限り、彼らの人生は幸せにならない。


仮にファンであっても、そんな悲壮感を漂わすコメディアンからは、ファンは離れるだけだ。申し訳ないが「終わったな」と思わざるを得なかった。

仕方ない。

お笑いも移り変わるもの。

人を笑わせる前に、本人がまず、幸せであってほしいと願う。


本当にありがとうございます😊嬉しくて小躍り!!💖