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老齢年金 支給開始が65歳より後になる?

令和4年4月から法律改正があり、本来は65歳から受け取れる老齢基礎・厚生年金が最大で75歳まで繰下げ可能になります。

つまり10年間据え置くことができ、66歳以降請求時期に応じて本来65歳時点での金額に、割増分が加算されて支払われる制度です。

繰下げ制度は現行で70歳が最高です。

ちなみに65歳からの年金を早く受け取る繰上げ請求(請求時期に応じて減額)は60歳が請求可能年齢であることは変わりませんが、法改正以後60歳に到達する方は減額率が0.5%から0.4%に改定されます。

受給期間の選択肢の拡大であるので、将来の年金が75歳にならないともらえなくなる、といったことではありませんのでご安心ください。

しかし、主要国の老齢年金の支給開始は65歳から少しずつ引き上げられているようです。日本の年金も将来だんだんと引き上げられていくのではないかという不安は残ります。

世代間における保険料納付と年金受給の調整の役割をもつ、マクロ経済スライドの仕組みは一応2043年までとされているようですが、今後の財政検証によっては延長の可能性もあります。

もし日本の年金が本来65歳からの支給が70歳からになってしまうことがあるとしたら、国際的にも受給開始の延長がますます進み、マクロ経済スライド等の施策では財政が保てないとされるようであれば、受給権発生時期の延長が国会で議論になる可能性は残ります。

R3.4から高年齢者雇用安定法で、事業主に対して70歳までの就業確保措置を講じることが「努力義務」となりました。

70歳まで仕事を続ける環境が整い、さらに日本の経済成長が思うように進まず年金財政に影響が出るようであれば、受給権発生時期の段階的延長が議論されるようになるのかもしれません。

そんな風になってほしくはありませんが・・



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