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ライブの感想 イルカのダンスとクジラの歌

こんばんは

秋が深まり 夜空には明るすぎない月がひっそりと浮かんでいます
そんな週末 2つの2マンライブに行ってきました

紫野さんと山本夜中さん 『Components Crash』

春風詩音さんとフジタカコさん 『点と線』

紫野さんの歌の途中のお話で「もう歌えなくなった歌もある」という
言葉が心に残りました
最近の紫野さんの歌『あまざかる』『夢願うものに非ず』『花人』は
抽象絵画のような「感じる」という言葉が合うような
深みのあるものになってきたと感じています
ギターも歌と同じくらい伝わってくるものがあって素晴らしかったです

山本夜中さんの歌『蓋』『蜚蠊 (ごきぶり)』でジンときて
『キスマーク」『サイダー』で突き抜けて
熱い熱い歌にとても不思議な感情が沸き上がってくる貴重な体験でした

春風詩音さんの歌『静寂を明日へ』『23.』『低体温のせい』
私にとっては時を引き戻される感じが心地よかったりちょっぴり哀しかったり
『低体温のせい』は昔どこかで聴いていたことは確かなのに
空気感や感情は思い出せるのに そのほかは思い出せないまま・・
記憶の海に沈んでいた箱を思いがけず開けてもらえた不思議な夜でした

フジタカコさんの歌『非才能宣言』『koi』『天国』
『非才能宣言』はとても深く心に残る歌
この歌はなぜか「フジタカコ」という個人を
強く感じてしまって不思議な感情が揺さぶられてしまいます
『koi』『天国』は「窓」と「空」を感じさせられる歌で
過去は許されはしないけれど 想うことだけは許してもらえるような・・
そんな優しさをもった歌で とても心が穏やかになれる素敵な時間でした

そんな素晴らしい2マンライブで共通して感じたことを
最後に少し書いてみたいと思います

ライブ会場で目にした2人のアーティストさんは
まるでイルカのような存在だと感じました
同じ空間でお二人が創り出す音楽はイルカがお互いに
意識しながらダンスするように美しく輝いていました
とても素晴らしい関係性だと感じました

一方、私たちが目にすることのないアーティストさん自身の葛藤は
最後は一人でなんとかするしかないとても深い暗い部分なのかもしれません
ただその葛藤は一人のものでないことも感じさせてくれるライブでした
それは深い海でクジラが遠く離れた仲間と歌で静かに通じ合う姿に
重なるものを感じました

とても美しい大切なものを感じさせてもらえたよい秋の週末でした
素晴らしいライブをありがとうございました

それではまた

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