簡単なようで難しい?歯科医師が気にしている歯磨きのコツとは?

世界中ほとんどの人が毎日行っているであろう「歯磨き」

歯磨きをしていても虫歯ができる!
歯ブラシの種類がありすぎて分からない!
歯磨き粉ってどれも一緒なの?

気にはなっているが良く分からない、なんとなくで歯ブラシを選んでしまっている方が多いのではないでしょうか?

今回はズバリ「歯磨き」
すなわち歯の磨き方についてコツを解説していこうと思います。

歯ブラシの選び方や歯磨き粉の違いなどについてはまた別の機会に解説していきたいと思います。


傾向と対策 虫歯になりやすい場所とは?

虫歯になりやすい場所とは

汚れが溜まりやすい場所

と言いかえることができます。
つまりそもそもが磨きにくく歯ブラシが当たりにくいのです。

その場所とは

①歯と歯の間
②奥歯の溝
③歯と歯茎の境目

の3箇所です。
実際の臨床においても殆どがこの部位から虫歯が始まっています。

なんとなく磨くのではなく

虫歯の好発部位を意識して磨くことで歯磨きの効果を高めることができます。


どのように磨けば良いのか?

歯磨きといっても実はバス法やフォーンズ法など様々な磨き方があるのですが今回は基本中の基本である

スクラビング法

について説明していきます。
英語表記でscrubbingであり、scrub つまりゴシゴシこすって洗うという意味です。

磨く面に対して歯ブラシの毛先を垂直に当て小刻みに動かす磨き方です。

それならもうやってるよ!

そう思う方が大半だと思います。
そう、あなたの

歯ブラシの動かし方は

間違っていないのです。

小刻みに動かす幅が大きすぎる方が多いのですが歯の幅で言うと1-2歯分を目安に軽い力で行って下さい。
そして徹底的に

②奥歯の溝
③歯と歯茎の境目

を狙うように磨きます。

では①はどのようにすればよいのでしょうか?


歯と歯の間はどうやって磨くの?

結論からいうと

歯と歯の間は磨けません。

歯ブラシではどうやっても届かないのです。

そこで登場するのが

デンタルフロス

です。平たいミシン糸のようなものですがこれも様々な種類があるので解説はまた今度にします。

このデンタルフロスを使って歯と歯の間の狭い溝に溜まった汚れを絡めとるようにして磨くのです。


フロスの重要性

今までの話を聞いてフロスを使わなければダメなのか…面倒だな…と思う方も沢山いると思いますが何故フロスが重要なのかというと

歯ブラシだけでは歯を半分ほどしか磨けない

からです。

歯を簡潔に表すと前歯は4面、奥歯は5面であると言えます。

歯ブラシが届くのは歯の

①噛む面(前歯は尖っているので省略)
②舌が当たる側
③頬、唇が当たる側


の3面ですが、フロスは

④歯の手前側の面
⑤歯の奥側の面

を磨く事が出来ます。

このことから

歯ブラシとフロスは歯の清掃において同じくらい重要と言えます。


まとめ 歯磨きのコツとは?

これまでの話をまとめると

①奥歯の溝、歯と歯茎の境目を意識して磨く
②歯と歯の間はデンタルフロスを使用する

となります。
道具には適材適所がありますし、使い方を意識するだけで効率がかなり変わってきます。

特に

フロスを日常的に使用する

というのを意識してみてください。

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