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伊藤忠商店からの『丸紅』

下記最初に丸紅の歩みを記載したのは、いつの時代に創業されて兄弟分の伊藤忠商事との関係を確認するためです。今は日本を代表する5大総合商社の一つである『丸紅』も創業時は一人の創業者(伊藤忠兵衛)から出発しています。

1832年 六代目 伊藤長兵衛、近江国に生まれる。
1842年 初代 伊藤忠兵衛が五代目 伊藤長兵衛の次男として生まれる。
1858年 創業 創業者 伊藤忠兵衛が近江麻布の持ち下り行商を開始 
1872年 大阪本町に呉服太物商「紅忠」を開店
1883年 伊藤忠兵衛は店の暖簾に丸の中に「紅」を記すー丸紅の由来
1918年 伊藤忠合名会社を分割 株式会社:伊藤忠商店(丸紅の前進)と伊藤忠商事株式会社設立
1949年 丸紅株式会社設立
大建産業が角経済力集中排除法の適用を受け丸紅、伊藤忠商事、呉羽紡績、尼崎製釘所に分割された。

丸紅であってもなくても商社の財産は『人』であることはまちがいありません。10大総合商社と言われていた時代から現在の5大総合商社に丸紅が残っていることは、『人の能力』に帰するところが大きいと思います。

「お互いにお付き合いをしていてよかった」たと思えることが大事だということについて書かれています。

2007年当時の代表取締役専務執行役員の浅田輝夫CIOは現代の商社のビジネスモデルのキーワードとして『バリューチェーン』という言葉を挙げました。バリューチェーン(価値連鎖)とは、企業の様々な活動が最終的な付加価値にどのように貢献しているのか、その量的・質的な関係を示すツールで、商材取引にかかわるメーカーや卸小売りなどに対して、商社が機能とサービスを提供することで三社を有機的に結び付け、それぞれ利益を最大化することのようなものです。必要があればそれぞれの取引先の業態変革までのお手伝いをすることになります。

 メーカーと商社との共同事業では、メーカーに事業経験が増し、自力で活動できるようになると商社を必要としなくなる場合があるので、そうならないようにメーカーとの共同意識を維持するため常にメーカーにとって商社との取引が有益であると感じさせる必要があります。上位商社はメーカーと誠実に接しながら信頼できる仲介業者として地道に取引活動をしていかねばなりません。

また、『リビングカンパニー』という言葉があります。これは長寿企業という意味で、企業生命力という意味です。
アリー・デ・グース著のその法則をまとめた法則があります。

①環境に敏感である
②結束力と独自性が強いこと
③新しいアイデアを認めること
④無理をしない資金調達

この4つのどれがかけれも『リビングカンパニー』として存続できないという法則です。
商社として成功するのに「お互いにお付き合いをしていてよかった」思ってもらえるように、この法則を満たしていく必要があるということを今回学習できました。

本書籍は平成20年3月6日初版、出版文化社発行の
丸紅「リーディング・カンパニー」シリーズです。


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