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「#2 ミツバチの仕事」のこぼれ話と雑感

2つ目となる動画を公開しました。


今回はハウスで栽培しているトマトと路地のブルーベリーの映像で、春の実りをお伝えしています。
前回同様、経験値ゼロに近い頃の撮影のため、カメラがフラフラしていたり音質が酷かったり私が被って喋ってうるさかったり、改善点ばかりですが、ご覧いただければ幸いです。
トマトとブルーベリー、どちらも共通して、実をつけるための「受粉」に焦点を当てました。

ブルーベリーは虫媒花で、ミツバチによって受粉が行われます。
特に自家不稔性のあるラビットアイ系ブルーベリーでは2つ以上の品種を植えて、受粉しやすくすることが必要なようです。

奇跡的にミツバチの動画が撮れました

ではハウスで栽培しているトマトはどのように受粉させるのでしょうか。
まちなか農園さんでは「トマトトーン」を使用しています。
「トマトトーン」は、本来受粉して種子周辺から分泌されるオーキシンという植物ホルモンの代わりに、外部から合成オーキシンを与えることで着果・果実肥大させる働きがあります。
これを「疑似受粉」というそうです。
別の日に2度トマトトーンを吹きかけてしまうと果実が変形してしまうそうで、間違えないよう食紅で着色しています。

食紅で鮮やかに染まったかっこいい軍手

こうしてミツバチに頼らずとも、擬似受粉や人工授粉させるためのたくさんの技術があるようです。
だからといって、ミツバチがいなくなってもいいわけではないですよね。
Kさんがおっしゃるように、ミツバチは日本でも近年減少しているようです。
少し古い記事で申し訳ないですが、農林水産省のページを貼ります。

原因として推測されているのは、農薬の問題、生息地の森林減少、天候不順や温暖化、クマやシカによる食い荒らし、などなど。
どれも個別の問題ではなく関連し合っています。
日本では観測されていませんが、欧米では働き蜂のほとんどが女王蜂や幼虫などを残したまま突然いなくなり蜜蜂の群が維持できなくなるという、いわゆる「蜂群崩壊症候群」(CCD)が多く報告されているようです。

ミツバチがいなくなるとどうなるのでしょうね。
路地やハウスでの虫媒花の受粉が難しくなる、ハチミツが取れなくなる。
だけではなく、牛や羊の餌の大半はミツバチの受粉を必要とするそうです。
「綿花」の栽培も、ミツバチで成り立っているとか。
そして、それらを他の技術で補完できたとしても、ひとつの種が不自然に、急速にいなくなることは、他の生物や環境にどんな影響を与えるのでしょう。
このことは今後もっと勉強していきたいと思います。

ところで、白やピンクの小さな花がこんもり咲いている4月のブルーベリーをご覧になったことはありますか?
この美しさは、私の技術では上手く撮影できませんでした。(接写撮影できるマクロレンズが欲しくなる…)
そしてミニトマトの品種、プチぷよの肉厚な美味しさを、ぜひお試しください。

食感が本当に「ぷよっ」

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