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安芸高田市石丸市長について思うこと

石丸市長の市内外への影響力

2024年5月、安芸高田市の市長を務める石丸伸二さんが、次期市長への出馬を取りやめ、東京都知事選への立候補の意向を発表した。

改めて安芸高田市の市長を務めた「1期=4年間」で市内の影響はもちろん、日本国内への影響力を考えると計り知れないものがある。

YouTubeでの議会、記者会見配信

石丸市長といえば、YouTubeの動画で、安芸高田市の議会議員とのやりとりが印象的だ。

市議会議員のタジタジとした質疑や、議会内外で見せる幼い態度、それらに理路整然と立ち向かう市長。
まるでにドラマの悪役に1人で立ち向かうようなヒーローのような立ち回りだった。

安芸高田議会から膨らむ想像

まるでドラマのような安芸高田でのやりとりを画面から見ていた人も多いだろう。地元の議会や地方議員に置き換えた人も少なくないだろう。

「うちの議会もロクでもないよ」「地方議会なんて、どこだってあんなもんだ」と思った人も少なくない。地元の名士や代表が集まる議会での惨状から地方の衰退や日本全国の落ちぶれを感じた人もいたかもしれない。

ちょうど国会議員の質が叫ばれて長い時間が経っていたこと、宗教やパーティをからめた政治資金問題で揺れ動いていた国政も拍車をかけたことも間違い無いだろう。

地方政治を動画メディアでジャーナリズム

安芸高田議会の惨状はYouTubeやTikTokの1分前後の切り抜き動画でたくさん広まった。政治に接点の少ない10,20代の若者や、地方政治を諦めた都会の人々にも届く形となった。

地方議会や地域の老害と都会の若者たちの考え方がいかにかけ離れているか、それを鮮やかに映す形となった。

日本の政治の腐敗を動画メディアを通して全国に広めたジャーナリストとしての石丸市長の手腕と言えるかもしれない。

石丸市長のブランディング

そしてこの度、市長を辞め、東京都知事選に出馬するという。5,6年前まで都会で暮らす1人のサラリーマンが、これほどの知名度を獲得した。

安芸高田市を真摯に考え取り組む姿は自分自身の地域外のブランディングにつながったといえる。

安芸高田市の代表となり、市民の味方で居続けることで、自分自身の価値を全国に知ってもらう機会となった。

地域内の影響

石丸市長は先日、この4年で安芸高田市の役所の赤字は大幅に削減したとメディアに伝えた。市政の改革にも着手したのだろう。

この4年で議員さんや地域の人が変わったかと言われたら、ごく一部だろう。今後、中心にだった石丸市長がいなくなるとまた元に戻る可能性もある。

2008年ごろから地方創生という言葉が叫ばれて15年以上が経つ。移住という言葉が叫ばれ、若者が地方で新規事業をといった話もよく耳にするようになった。

しかし根っこにある中心の政治や議会はまだまだ世代交代は進んでなくて保守的な態度のままだ。

地方の衰退は中心で舵をとっている人とそれを支える人々で進んでいる。自分たちが衰退させている意識を持たない限り、地方衰退は進み続けるだろう。

また新たなスーパーヒーローを待ち続けるのか。日本の行く末はかなりもろい状態まで来ている。

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