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牡丹華(ぼたんはなさく)|七十二候

牡丹が大きな花を咲かせる頃。牡丹は甘く上品な香りと、その格調高い姿から、中国では「富貴草」「百花王」「花王」「花神」など、褒め称える別名がたくさんあるそうです。
日本には、初めは薬草として中国から伝わったそうです。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」
と言われるように、昔から芍薬、牡丹、百合は女性に関係の深い花ですね。
漢方薬でも、芍薬、牡丹、百合の花は、女性の不調に対して処方されます。

私は16歳の時に脳の手術前検査のミスや
30代の腰の手術や、
他にも書ききれないほどたくさんあるのですが!
そんなこんなで、
全身の気の巡りが悪くなり、
足が氷のように冷え、
普通に歩くのも困難な状態だったのです。

なのでそれ以降、漢方、指圧、鍼灸など、
様々な東洋医学の先生にお世話になってきました。

そんな私に処方される漢方薬には、
必ず芍薬が入っていましたね。
例えば、”産婦人科の三大漢方薬”の1つと言われる「当帰芍薬散」。
これは、血の巡りを良くして、身体を温める効果があるのですが、こちらも「芍」の文字が入っているように、「芍薬」が配合されています。

そうして腰の手術の後、
漢方薬を服用しながら、
毎日、駒の湯に浸かることで
治療をしてきました。
だから、私がこうして普通に歩けるようになったのは、
漢方、指圧、鍼灸、そして駒の湯のおかげなのです。

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駒の湯の源泉は33度とぬるめの温泉です。
だから短くても1時間ぐらいはゆっくり浸っていただきます。
そうすると、身体の芯からぽかぽか温まります。

そしてぬる湯の源泉(33度)と、加熱した源泉の湯舟がありますので、交互に入っていただきます。
そうすることで、身体が充分に温まるとともに、温度の刺激で、じんわりと交感神経が刺激されるような気がします。

駒の湯にいらしたお客様は、だいたい2時間~半日ぐらい浸かっていらっしゃる方が多いですね。
因みに、今までの最長記録は1週間です(笑)。

あと駒の湯の温泉には細かな泡があり、温泉に入ると、身体中にびっしりとその泡が付きます。

あれは昭和50年半ばだったと思うのですが、
潜水艦の探索用の超音波の機械を作っていた方が駒の湯に来られたことがあります。

駒の湯の泡をご覧になられて、ものすごく興奮され、この泡を調べさせてほしいとおっしゃったのです。
お伺いすると、超音波で細かな泡を出す研究をされていて、そのため各地の泡の温泉を回っていたそうです。

2日間ほどかけて
すざましい量のデータを取っていかれました。

その方がおっしゃるには、
その当時の科学では、この駒の湯の泡ほど微粒な泡がどうして出来るのか解明できないし、人工的には作れないだろう。
ただこの微粒な泡が、
筋肉を通り抜け、骨に直接届くから、
駒の湯の温泉は骨の髄から温めるのではないか、
そして新陳代謝も活性化させるのではないか、
とのことでした。

その方の分析が科学的に正しいのかどうかの議論は置くとして、実際、私は駒の湯の温泉のおかげで歩けるようになりましたし、駒の湯で奇跡的に回復された方を何人も見てきていますので、私は彼の言葉を信じています。

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ただそうして漢方、鍼灸、指圧、そして駒の湯のおかげで、普通に歩けるぐらいには回復したものの、ずっとものすごい冷え性のままでした。
今から思えば、腰の手術の際に、腰のところで気が切れてしまったため、腰から下に気が降りなかったためだろうと思います。

でもそこで気功に出会い、
気功を毎日することで、
腰の気がつながり、
冷え性が緩和されたのです。

気功を毎日していると、
気を動かすことが出来るようになってきます。
そして気を動かすことによって、気の道ができ、身体中に気が巡るようになるです。

私の腰の気をつなぐことに特に効果があったのは、小周天呼吸法です。

小周天呼吸は、督脈と任脈に気を流し、気の道を作る気功法です。
傍から見るとただ座禅して瞑想しているだけのように見えますが、意識と呼吸によって、気を動かしながら瞑想しているのです。

まず、会陰から背骨にそって気を昇らせます。
ただ腰で気が切れていた私は、腰のところで気がピッと気が切れてしまうのです。

このように、気功をすると、身体の悪いところは気が滞り、そこはずっと冷たいままなので、自分がどこが具合が悪いのかがわかるようになってきます。
そして毎日、毎日、気功をすることで、少しずつ気の道が出来、気が流れるようになってきます。

私も何年かかったでしょうか。
10年はかかっていると思います。
腰の気が通った時は、本当に嬉しかったですね。
でも、まだまだ浅いですね。
気功の先生は、もっと深く、もっと粒子の細かな気を動かします。

でも気功のおかげさまで、
元気に毎日、「歩く姿は百合の花」のごとく(!)、
お散歩を楽しむ日々を送っています。

秘湯と気功に感謝を込めて。