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涼風至(すずかぜいたる)|七十二候

夏の暑い風から、秋の涼しい風に変わりはじめる頃。残暑は厳しいものの、夕暮れになるとどことなく涼しげな風が吹き、雲の色や形にも、さわやかな秋のにおいが感じられる頃です。まだ暑いからこそ、ふとした瞬間に涼を感じることができます。

暑い日が続きますね!

私が住んでいる新潟県魚沼の
昨日の気温はなんと39度!

溶けてしまうーーー。

でも、驚くなかれ。
同じ頃、駒の湯の気温は28度。
その差、なんと11度!
本当に天国。
ずっと駒の湯に住み続けたい・・・。

注)私は今、駒の湯の女将は引退していて
  ピンチヒッターとして
  時々、お手伝いをしに通っているのです。

  でもこの夏はちょっと出番が多いぞ!

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でもこの暑さですから
どうぞ皆さま。熱中症にはお気をつけ下さい。

実は夏の駒ケ岳は暑い山として有名なのです。
なので油断して登ると危険です。

以前、とても頑強そうな男の方が
目も虚ろで、ふらーふらーとしながら
駒ヶ岳から降りてこられました。

これはヤバい!
と思ったので、
とにかく何でもいいから温泉に入ってくださいって
源泉(33度)にずーっと浸かっていてもらいました。

その方はそのまま駒の湯山荘で一泊されたのですが
翌朝、「おかげさまで助かりました」
とお元気になられて帰って行かれました。

ほっ。

私はいろいろな熱中症のお客様を見ているだけに
とても熱中症は怖いのです。
本当に皆さま。気を付けてくださいね。

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しかし暑い暑いといいつつも
七十二候では、今日から立秋の初候、秋の候です。

秋!です。

とはいえ、まったく実感がわきませんが・・・。

でも、私の経験でも
どんなに夏が暑くても
8月15日を過ぎたら秋風が吹いて涼しくなります。
だから、とにかくお盆まで、我慢我慢。
そう思いながら過ごしてきました。

でも最近はお盆を過ぎても
8月いっぱい暑かったりするのですが。

自然が狂っている。

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この「涼風至(すずかぜいたる)」
とても涼やかな素敵な言葉ですね。

もちろん、涼風といっても
風の温度自体はそれほど涼しいわけじゃないと思うのです。
でも、暑い夏だからこそ、
そのわずかな涼しさが嬉しい。

夏の暑さがあるから、
風の涼しさがわかる。

全ては相対的なものなのでしょう。

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東洋医学も、全て相対的です。

例えばツボ。
足の三里は、ひざ下三寸と言われています。

もちろん、その辺りにツボがあるのですが
微妙に人によって位置がズレるのです。
なので、その人、その人のズレを理解しながら
施術していきます。

こういうことは
施術をさせていただいて
はじめてわかることですね。

施術も人と人との交流ですから
その交流の中で
これをこうしたらこうなった、
という経験を積み上げていく。
その中でだんだんわかってくるのです。

絶対的なものはない。
全てが相対的。

そこが私にとって東洋医学のたまらない魅力です。

この灼熱の暑さがあるから、風の涼しさを感じる。
痛みがあるから、痛みが和らいだ楽さを感じる。

この東洋の相対的な考え方。
好きです。

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今、コロナで大変です。
人との交流も思うようにならず
孤独を感じている方も多いかもしれません。

でも独りぼっちではないんだとお伝えしたい。

独りぼっちだと思っていても
必ず気はつながっています。

どうか、そこを信じて欲しい。

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私自身、気功を学び始めた時、
人生のどん底の時でした。
そしてこの世で独りぼっちだと思っていました。

気功の大学には
東京の仮住まいから通っていたのですが、
ある時、家の電気が切れてしまったのです。
もうどっぷり真っ暗。

でも電気を付け替えるのも面倒なので
そのまま暗い部屋のままで生活していたのです。
もちろん、そんな真っ暗の部屋で過ごしているなんてことは
誰にも言っていません。

そんなある日、
授業に参加している私をちらっと見た先生に
「電気ぐらい、付け替えろ!」
と怒られてしまった!!

気は、つながっている・・・・!?

そ、そこまで
つながらなくてもいいのだけど。。。

というか、
つながって欲しいところは
そこじゃないのだけど。。。

秘湯と気功に感謝を込めて。