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精神科医が見つけた3つの幸福〜看護師は本当の「健康」を伝えよ〜

この本にはタイトルの通り「3つの幸福」 「心と体の健康」 「人とのつながり・愛」「成功・お金」について書かれています。
私は看護師として働いて30年になります。
これまでたくさんの方の治療や、生活習慣病の保健指導に関わってきました。
なので、私は本書の中の「心と体の健康」について書いていきます。
心と体の健康は幸福の土台です。
それなのに、真面目さゆえに、それを失う人がなんと多いことか。
本書の6ページ
『仕事以上に「大切な物」をないがしろににして必死に働くから、病気になるのです』
この一文で泣きました。
そして、自分が看護師としてこれまでやってきたことは、人の「健康」のためになっていたのだろうか、と振り返ってみました。

本書で書かれている健康とは

セロトニン的幸福のことです
セロトニン的幸福とは、一言で言うと 心と体の健康です。
それは」「どんな状態」で「どんな気分」なのか
基本イメージは「爽やか」「リラックス」とあり、
それは具体的には
体調がいい、清々しい、爽やか
リラックスできる、癒される、ほっとする、のんびりできる
集中力が高い、平常心、研ぎ澄まされる
(運動して)爽やか、気持ちがいい
(自然の中にいて)爽やか、気持ちがいい
病気じゃない、健康である

と書かれています。
私は生活習慣病、特に糖尿病の指導に長く関わっていました。
健康診断で、生活習慣病の疑いがあります、と言われて再検査をした人が
私の保健指導を受けて
こんな「爽やか」で「リラックス」した気分になれたかしら。と思い返してみると
明らかに違っていたと思います


<再検査では以上なしだった人>
検査結果が悪かったのは、たまたまで
それから、気をつけて過ごしたら、ほら今日は大丈夫だったでしょう?
だから、私大丈夫です!(ほっといてください)
そうは言っても、あなたは予備軍なので気をつけないと・・・と言ったところでまず聞いてもらえません

<再検査でも異常があり、病名がついて治療が必要と言われた人>
多くの人は
今の生活ではすぐには実施困難な食事療法や運動療法を提示され、「そんなことできるわけないじゃん」と感じつつも、一応最後まで聞いてくれる。(ほっといてくれ)
そんな感じでした。
こんな面接場面、嫌なことを指摘されて憂鬱だし、生活習慣のを否定されるのではないか、と緊張して、さわやか、リラックスとは真逆です。
指導する側もご本人も「セロトニン的幸福」である健康には全然フォーカスできていないということです。
今振り返ると、忙しい中、時間を作ってくれて、せっかく健康に向き合うチャンスだったのに、なんて残念な対応をしてしまったのだろうと感じるのです。


ヘモグロビンA1cが下がったとか、体重が減ったとか、血圧が下がっとか。
こればかりにフォーカスして一喜一憂するような治療はドーパミン的ではないかと思います。そこではなく、そうなるために行動した結果、食べ過ぎなくなったから身体が軽くて快適だ、とか、運動して爽やかだとか、リラックスできるようになったら血圧が安定したとか、そういう「気分がいい」部分にフォーカスすることをお伝えする。今後、生活習慣病の方にはそんな風に関わりたいな、と思います。

面談が終わって、
「では、具体的にはどうすれば?」
そんな質問がきたら最高ですね、そのときはもちろん
「精神科医が見つけた3つの幸福」をお勧めします。


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