見出し画像

②発作が起きた時の対処法【パニック・不安症】

パニック発作が起こった時の苦しさは
経験した人しかわからないと思います。
「このまま死んでしまうんじゃないだろうかと思う程の」
と言われる通り。
まさに「パニック」その名の通り。

頭痛、吐き気、息苦しさ、脱力感、動悸、めまい…
症状は人により様々ですが
頭がパニックに支配されているその状況を
身体的な苦しさを
一刻も早く抑えたい、助けてほしい、
その一心だと思います。

即効性のある対処法

どうして発作が起こるのかそのメカニズムや
自分の身体に一体何が起きているのか、
パニック・不安症の原因を知ることはとても大事です。
それを知るからこそ、
対処法もより意味のあるものになるし
効果的でもあると思います。

でもまずは、
またいつ起こるかもしれない発作に対して、
緊急的な対処法をもっておきたい。
あの倒れそうに苦しい時に
少しでもやわらぐ方法を知っておきたい。
だってめちゃくちゃ苦しいんだから!!

ということで、
私が実践する対処法をいくつかご紹介します。

左右の脳への刺激

これはパニック・不安症のメカニズムの大事な部分である、
「脳の誤作動」を正常に戻す技です。
私は、予期不安が出てきた時や、
不安が高まってきて「やばいやばい。ダメだダメだ」に
支配されそうになってきた時、
などにやっています。

①右みてーー左みてーー
顔は正面のまま、視線だけを動かします。
右斜めの方向へ3~4秒、次は左斜めの方向へ3~4秒。
回数は本当に適当です。
私はいつも5回程度でしょうか。
簡単だし、そんなに人の目も気にならないので
まず最初にこれをやるのがクセになっています。

②バタフライハグ
これは(株)nicoという
パニック・不安に特化したコミュニティで教えてもらったものです。
https://nico.team/
腕をクロスして胸のやや上あたりに手がくるようにします。
そして左右交互に、トントンと叩きます。
何となく気持ちいいな、と思える間はずっとやっています。

人目が気になる場面では手を真っすぐ下ろして、
右手で右ももの側面を、左手で左ももの側面を、
交互にトントンと叩くこともあります。
私的にはこれも左右を交互に刺激するのが
何となく効いている感じがします。

③音楽を聴く
これもnicoで紹介されている、
バイラテラル音楽と呼ばれるもので
心理療法などにも活用されている確かな実証のあるものです。

副交感神経を優位にする、
両耳から音としての刺激を交互に入れる、
などの効果があるようですが
単純に聴いていてとても心地良いです。
不思議な感覚で、脳を気持ちよく刺激している感じがします。

匂いを嗅ぐ

さっぱりする柑橘系のフレグランスを持ち歩き、
マスクにひと吹きします。
その匂いを嗅いだ瞬間、これは本当に瞬間的なだけですが
「あぁ、いい匂い」と思います。
ほんの2秒くらいだけでも、
「ダメだダメだ、倒れそう」が忘れられます。

脳が誤作動を起こしてパニックになっている時に、
冷静にさせる方法というか、
意識を「今」にもってくる方法です。

悪い体調(症状)の反対をイメージする

私は胃がドクンドクンと脈打った後
石のようにカチカチに固くなった(と感じた)り
吐き気がしたり、
手足が鉛のように重くなったり…
といった症状がよく出ます。

なので、その反対をイメージします。
胃の中から鮮やかな色彩のカケラが
軽やかにパーーーンと外に飛び出すイメージ、
食道から胃にかけて
穏やかに小川の水が流れているイメージ、
腕が軽く軽く、上に飛んでいくイメージ。

nicoの「おでかけブック」を読む

「ピークは10分で治まるから大丈夫」
「今、脳が誤作動を起こしている状態だよ」
「みんなもこうやって乗り越えているんだ」
などの優しい短い言葉がたくさん書いてあります。

頭の中がパニックに支配されている時は、
自発的に何か考え始めることが難しいです。
内容としてわかりきっているものでも、
何度も読んだものであっても、
本(文章)になっているものを
淡々と、繰り返し、目で追うことで
少しずつ言葉が頭に入っていき
「そうだった、大丈夫なんだった」
と理解することができます。

「不安感が下がった」感覚が大事

これらの対処法をやっても、
すっかり治まった!という訳には中々いきません。
やった瞬間、少しだけ気分が良くなった、
一瞬ちょっとだけ不安感が減った、
という事が多いです。

対処法といってもその場ですぐ治る訳じゃないんだ…
と思ってしまいますが
この、「ちょっとだけ不安感が減った」の感覚が
とてもとても大事なんです。

とにかく1つでも多く、対処法を試してみてください。
もしかしたらすっかり治まる方もいるかもしれません。
ほんとに気持ち程度しか感じないかもしれません。
自分にとって「なんとなく良いかも」の対処法を
できるだけたくさん、持ってください。

成功体験としてまず目指すべきは
「パニックになった(なりそうだった)けど
治って、楽しく過ごせた!」
ではなくて
「パニックになった(なりそうだった)けど
その感覚を一瞬でも下げることができた!」
です。
それを積み重ねていくのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?