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【採択団体インタビュー】NPO法人コミュニティ・スペースsacula

まちとしごと総合研究所(以下当研究所)は2023年度、休眠預金を活用し、「京都の若者へ寄り添うアプローチによる生きる基盤支援事業」を実施し、事業資金の助成ならびに団体への伴走支援を実施しました。

採択団体の活動や事業についてインタビュー動画を作成しています。今回の動画の内容について、一部を記事として発信します。ぜひ本編もご覧くだださい。


Q,saculaを立ち上げた経緯について教えてください。

コミュニティ・スペースsaculaの代表の木村です。コミュニティ・スペースsaculaは2016年に立ち上げ、2021年に法人化したNPO法人になります。主には子ども若者の居場所活動がメインで、プラスして若者の相談サポートであったり生活などを支えるような活動を日夜しております。

元々西京区に拠点があるのですが、そこで児童館の職員をしており、子どもたちが夜20時ぐらいまで親が帰ってこない、土日もお仕事やから行くところがないという声を聞きました。地域の中で子どもたちが過ごせる場がもっと増えたらいいと思い、地域の人と一緒に子ども食堂を始めていこうとなりました。

一番大きなきっかけとしては、児童館の後にNPO法人に勤め、「子どもの声は待ってくれないよね」と聞き、「自分も思うことがあるなら動かなきゃいけないな」と鼓舞してもらいました。

Q,取り組みでは地域の方々とどのように関わっておられますか?

子どもの居場所作りのアドバイザーをやらせていただいた際に、圧倒的に多かったのが、地域の方とその居場所とのトラブルの相談でした。地域をないがしろにしない場所を作ろうと感じ、「子どもたちが来られる場所を地域に開かれた場所で開催したい」と決めていました。お料理のお手伝いや、子どもたちと遊んでくださり、食材くださったり本当によくしていただいて、嬉しく感じています。

最初はもうこども食堂=子どもの貧困のイメージがその当時すごくあったので、「うちの地域に貧困があるというのか」と怒られたこともあります。子どもたちの声や、孤食などにアプローチした温かい場所を作りたい思いを伝えると「見届けてやろうじゃないか」と関わってくださり、現在は必要性を地域の方も感じてくださっています。

Q,子ども食堂から「サクラソウ」や「すずなりランタン」に発展していったのは、どういった経緯があったのでしょうか。

若者の相談で、「家から出たいけど、家事など一人暮らしのスキルが全くない」という声がありました。また「親御さんが過保護がゆえに家から出たい。でもいきなり一人暮らしは難しい。」という相談があり、シェアハウス「サクラソウ」として、みんなで習得していこうと始めました。現在は女の子限定の入居です。公的支援が届かない子たちを対象とし、現在の入居者は、これからの自立のためのスキル向上を目的に生活してくれています。

また、こども食堂等で関わってた子どもたちが年月が経ち、若者の世代に入っています。その子たちから「もう少し駅から近いところ、夜にも行ける距離の場所に場があれば」という声があり、京都駅の近くで若者たちが過ごせる場として「すずなりランタン」を始めました。

若者が不特定多数出入りしてるのは、すごく地域の方から怪しまれると感じ、せっかくなら地域の方もご利用いただけるようなアットホームな場所にしたいと思いカフェを併設し、若者もお仕事できるような就労サポートを始め、地域の方と若者の交流の場を作れるようにという方針で発展させていきました。

Q,休眠預金を主に活用したポイントについて教えてください。

若者たちの就労サポートとしてカフェ事業に活用し、次の自立のステップに繋げていくきっかけの場を作っています。現在は4人の若者が働いていて、それを支えるスタッフたちがおり、料理の提供や、お菓子作りなど、その子たちの能力に応じた仕事を通じたスキル向上を目指し、カフェを運営しています。

カフェは、朝9時から夜10時まで開店しています。美味しいおばんざいを食べながら、時にはお酒も楽しんでいただけます。ご近所の方も常連さんが増え、すごく温かい空間でさせていただいています。

Q,活動を応援したい人はどのような関わり方ができますか。

子ども若者が無料でカレーを食べることができるギフトカレーをやっています。お客様がお会計のときにプラス100円以上で、若者たちにカレーをプレゼントできるカレーチケットを買っていただけます。チケットには買ってくださった方からのメッセージを書き、食べ終わった子たちもメッセージをお返しし、寄付の見える化を図っています。

他には、主にこども食堂を始めとした、子どもの居場所の関わりとしてボランティア募集をしています。子どもや若者と食で繋がることが多いので、調理のボランティアを募集することが多いです。ボランティアについては、まず希望者の思いと私達の思いを面談にてやりとりしてから活動に入ってもらっているので、ご興味のある方は一度ご連絡ください。



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