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わたしの夏の恒例

今週末、高校時代の部活のOBOG会がある。
毎年夏の恒例行事だが、今年は例年とは違ってリモート開催。幹事をするのは3回目だが、オンラインでの開催は初めての試み。参加するみなさんに楽しんでいただけるのか、どきどきしている。

ちなみに、所属していたのは文芸部である。読むことよりも書くことに特化した文芸部だった。地学室か学校図書館にたむろし、時にお菓子をつつきながら互いの作品を読みあった日々が懐かしい。

特に楽しかったのは合評だ。
お互いにお互いの作品を読みあい、誤字脱字から、作品の構成から、文章表現から、何から何まで気づいたことを、良いところも悪いところも突っつきあう。先輩後輩の関係もこの時ばかりは棚に上げ、お互いの作品がより魅力的になるように声を掛け合う時間。あの時間が一番好きだった。

そう思っているのは、わたしだけではなかったらしい。
いつからか、この夏のOBOG会でも、作品を持ち寄って合評をするのが定例となっている。毎年、この合評のためにいそいそと創作活動に励むのであるが、今年は苦しかった。

まがりなりにも、ことばを扱う仕事についてお金を得ているのだが、文芸の創作となると、いかんせん言葉が出てこない。
高校生のころは湯水のように湧いて出ていたアイデアがちっとも浮かばない。
なんだかんだと言いながら毎年書き上げていたものが、年々苦しくなっている。これはいけないと思うけれども、言葉はやっぱり出てこない。

やっぱり、何にしても継続は力なのだろう。わたしの、もともとそう多くもなかった力はすっかり失われてしまったらしい。うなってうなってなんとか提出はできたけれど、やっぱり納得はいかない。
まぁでも、そういうものをたたいてもらうのも合評の楽しみではある。なんにせよ、今週末の会合が楽しみだ。

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