日本の平均年齢

 最近読んだ本(『リデザイン・ワーク』リンダ・グラットン著)に日本人の平均年齢が載っている箇所があり改めて驚きました。2020年で47.2歳だそうです。あまり意識していなかったのですが、よく考えると考えさせられます。
 本の中では未来予測として「2050年の世界」を解説している箇所もあるのですが、2050年の日本人の平均年齢は51.3歳だそうです。私も50代ですが、「平均年齢50歳って、ちょっと終わってるな」というのが正直な感想です。活力なさそうな国ですよね。
 国だと大きすぎますが、平均年齢50歳の集団、無いですけど例えば平均年齢50歳の野球チーム、平均年齢50歳の会社、平均年齢50歳のサークル、何かワクワクしませんよね。
 私も50代ですが、おじさん、おばさんが中心の国って改めて考えると危機的状況なのではないかと感じています。少子化、人口減が社会問題になって久しいです。また、いろいろな業界で労働力不足も問題になっています。
 私はフリーランスのマッチング事業を行っていますが、社員採用では無くても企業は若い人材を求めます。20代後半から30代前半が人気で、40歳を過ぎると引き合いがガクッと減ります。50代を提案するとほとんどの企業がスキルに関係なく微妙な反応をします。その反応の理由はよくわかりますし、理解できますが、現実を見ると果たしてそれでいいのでしょうか。
 これから企業側にはますます年齢に関係のない(年齢を意識しない)マネジメントが求められるでしょう。既に採用では年齢を条件に入れることはNGですが、実際は40代、50代になると採用市場でのニーズは急速に低下します。私の周りにも早期退職をした方が何人もいらっしゃいますが一様に所属企業との関係に悩んでいました。簡単に言うとやる気を持って働けないそうです。
一方で中高年側の意識にも問題があると思います。「働かないおじさん」が話題になって久しいですが、実施にそういう人も多いと実感します。また、周囲も中高年をそういう目で見がちで、負の連鎖があると思います。
現在、日本人の平均寿命は80歳を超えています。今の現役世代は100歳まで生きるとも言われています。健康寿命も延び、元気に働ける期間も伸びると思います。実際に会社員の定年は65歳に延長されようとしていますが、今の環境でサラリーマンが65歳まで働く、ましてそれが幸せそうに見えるかはあまり想像ができません。
 一方で自営業の方は60代、70代でも普通に働いています。職種によるんでしょうか。元サッカー日本代表監督の岡田武史さん、現在はFC今治の代表としてJ1参入を目指していますが60代後半です。バリバリに夢を持って仕事に邁進している人は普通にいらっしゃいます。しかも、FC今治高校という学校の学園長もやられています。エネルギーを持ってやる上決意がいると思いますが岡田さんはこの決断を以下のように振り返っています。
「『FC今治』は『共助のコミュニティ作り』を企業理念に掲げています。次世代のため、心の豊かさを得られる社会作りに貢献するというものですが、その実現のためには教育というピースが必要だと考えてきました。そんな折に声をかけてもらい、2年近く熟考しましたが、これは天の配剤だと感じて『思い切ってやろう』」
 このように50代、60代でも仕事にやりがいを持って、社会生活を楽しむ環境に変わることが出来ればで、世の中が良い方向に変わるのかなと考えます。私も改めて自分自身の人生を考えながら、すすんでいきたいと思います。
 

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