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半導体製造装置メーカーの内側から見た半導体業界

今月10日土曜日
東京・銀座の投資家バーSTOCK PICKERS様にて
半導体製造装置大手KOKUSAI ERECTRICの方とともに講演して来ました。

米国トランプ政権下で米中貿易摩擦が激化して以降
半導体技術が国家間での安全保障政策になるぐらいの分野になっていて、金融市場でも半導体セクターが注目されています。
我が国日本はバブル崩壊で半導体事業に投資する余裕がない状況となり、その隙に韓国サムスン電子や台湾TSMCに技術が先行されて遅れを取ってしまいました。
今年2023年に日本政府が世界半導体の幹部と会談したり、半導体産業への支援を拡大させました。2022年に台湾TSMCが熊本に新工場建設に端を発して、次世代半導体製造企業ラピダスが設立され、北海道に工場が建ちます。
台湾TSMCが熊本工場に3棟目の工場建設を検討しているとブルームバーグの報道があり、今後も更なる期待がされます。

親しくしている個人投資家から半導体セクターについて質問も多いのですが、個人的に半導体及び半導体製造装置業界は成長し続けると考えています。株価も長期的視点からも上昇すると思います。

まず現状の業績を確認したいと思います。
半導体メーカー(2022年売上高)
1位 韓国サムスン電子 768億ドル
2位 台湾TSMC 758億ドル
3位 米国インテル 615億ドル

半導体製造装置メーカー(2022年売上高)
1位 米国アプライド・マテリアルズ
2位 蘭州ASML
3位 米国ラム・リサーチ
半導体技術で遅れている日本は半導体製造装置の分野で世界首位を粘っていて、4位に東京エレクトロン、6位にアドバンテスト、7位にSCREENホールディングス、9位にKOKUSAI ELECTRICとなっています。

今後半導体株はどうなるのか。
個人的には【成長し続ける】ので上昇と考えております。半導体ひとつみても様々なセクターがありますが、半導体製造装置が上昇をけん引するとみています。
直近の日本鉱工業生産指数で「電子部品・デバイス工業」という部門があるのですが、それをみると在庫と出荷の関係性で在庫がマイナスに転じています。在庫がマイナスということは過剰在庫が解消されていると考えられるため、今後はこうした需要が増えていく。世界的にも生成AI市場が拡大してくる時流からも半導体市況はこれから強くなってくると考えています。こうしたファンダメンタルズが支えとなって半導体株は上昇トレンドに変わるのではないかと思います。
今年10月に日経平均株価の構成銘柄入れ替えレーザーテックが採用されました。半導体製造装置株は値嵩株が多いです。値嵩株が相場の上下をけん引している日経平均ですから、半導体製造装置株の上昇が日経平均株価の上昇を後押ししてくれるだろうと個人的には期待しています。

年末の相場見通しについて
対面やSNSを通じて個人投資家や市場関係者、業界関係者とお会いして「年末の株価はどうなりそうか」意見を求められていますが、個人的に中間決算を終えて業績拡大期待が織り込まれた日本株が堅調に推移していることから年末にかけて地合いは強いとみております。
年末までに日経平均株価は3万5000円台、TOPIX(東証株価指数)は2500ptを目指してもおかしくないと思います。
あくまで日本株強気論を主張したいと思います。



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