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皮膚を掻きすぎてしまう

こんばんは。
認知症のある方、認知症のある方を支える全ての人が幸せを感じることができるケア、生きる希望が持てるように。
認知症ケアを考えるnurse、macchaです。

さて、今日は認知症のある方あるあるですが、皮膚を掻きむしってしまう事例についてです。
そもそも、10月から早いと8月から皮膚が薄ら粉吹き芋のようになってきます、高齢者の方々。年中保湿剤を処方してもらって入浴後は欠かさず塗って、余裕があれば朝も塗って、、、としても、痒い様子。
高齢者の皮膚は、皮膚のバリア機能が加齢変化に伴い低下していきます。
肌のみずみずしさがなくなるように、細胞間の脂質がなくなることにより乾燥し痒みを起こし、掻くことでさらに痒みを招く、という負のループ。
入浴後、就寝時は特にあったまって痒みが助長してくるようでボリボリボリボリ。掻いているところで発見できたら掻かないように仕向けますがこれが就寝の中だともう、見事にボリボリボリボリ。
掻きまくって掻きまくって(特に爪の長い人は爪の中に血が滲んだ皮膚が挟まってます)出血してしまいます。痛みを感じてやめられれば良いのですが、認知症の進行とともにこれ以上掻くと痛いから止めようという認識が働かず、ボリボリボリボリ。もう、現場(掻破した背部や胸部や腕などどこでも)を見つけた時は
あああああ!!(と心の中で叫ぶ)ですが、ご本人にとっては痒いから掻いただけ、のようでした。

なので必要なのは、常日頃からの保湿、爪きり、布団を適宜干す、お湯は熱めにしない、です。

あまりに酷い場合は抗アレルギー薬を処方してもらいますがこれも良し悪しで、副作用の眠気があることがあります。
大体寝る前に内服してもらうことが多いですが、少しすると落ち着くようです。
掻きむしった傷からバイ菌が入るとこれはこれでまたややこしいことになりますので、やはり手は清潔に、爪も切っておくことが大事です。

痒みを引き起こす原因は乾燥だけではありません。
よくあるのは、薬が合わなかった時に出る「薬疹」
全身性に小さなぶつぶつが出てきます。最近新しく追加された薬がある時などは要注意です。
または、膨隆疹。こちらはアレルギー反応ですね。よくあるのは、南国系の果物や青魚で出る、などでしょうか。
また、忘れてならないのは疥癬。これは相当痒いようです。痒くて眠れずお辛そうでした。疥癬、、、大変です。またこれは別件で書こうかなと思います。
そしてただ布団が不潔になっているダニによるもの。こちらも強い痒みがあります。疥癬もヒゼンダニですから、ダニは痒いです。

痒みは軽視されがちですが、かなりの負担だろうと思います。
四六時中痒いのだから不快感極まりないです。
痒みが原因で不穏になることもあります。
せめてケアで防げることはしていきたいですね。


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