バーンアウトのすゝめ

 7月17日。

 私の大好きなBURNOUT SYNDROMESのリモートワンマンライブが開催。

 7月20日。

 私をバーンアウトに出会わせてくれた最高の作品、ハイキュー!!が完結。

 初めてアニメの第1話を見たときの感動は未だに忘れられない。ドキドキと胸の高鳴りが抑えられなくて、既刊をすぐに買い漁った。そんな素晴らしい作品のOPをバーンアウトが担当していた。Fly High!!を聞いてから、あのメロディーがこびりついて離れなかった。つべでBURNOUT SYNDROMESと検索をかけて、何度も何度もPVを繰り返した。フルで聞きたいと思った。

 大学生の冬。立ち寄ったアニメイトでアルバムを見かけた。アルバムはシングルと違って値段もそこそこする。私はそこでしばし逡巡した。けれど、あの力強い歌声とメロディーに既に囚われていた私は、意を決してそれをレジに運んだ。バンドなんて今まで興味もなかったのに、どうしてか私は、彼らの曲に、声に惹かれたのだ。

 例えるなら、運命的な出会いだったのだろう。見つけた瞬間、時が止まって、世界には私と彼らの音楽しか存在しないような、まさに劇的だった。恐らく薔薇の花びらも舞っていただろう。

 ハマると深いオタクなので、ズブズブに彼らの音楽に浸っていた。こんなにも生で聞きたいと思ったのは人生で初のことで、だけどライブハウスなんて高校の時に友だちに誘われて行ったよく知らない友だちの高校のバンドを見たくらいで記憶に残ってすらいない。

 当たったらラッキーくらいの感覚でチケットを申し込んでみたら、当たってしまったのだ。嬉しい反面、素人が行って大丈夫かと不安になり、ライブ慣れしているフッ軽の友人を助っ人に誘った。当日まで念入りにライブハウスの服装や装備を検索し、チケットを握りしめ、人生初のバンドのライブに参加した。当日はグッズも買って、準備は万端だった。

 ライブは想像を超えて最高で、夢のようだった。燃え尽き症候群に感染してしまった私たちは、病を治すべく、彼らのライブに参加するというストーリーがバンドらしくなくて初心者でも充分に楽しめた。なお、一緒に行った友だちはもれなく沼に落ち、私よりも彼らに会いに行くこととなる笑。

 それから3年、私はワンマンライブには毎年参加するようになった。年々参加するライブの回数は増え、いつか全通することを夢見ている。こんなにも好きになれたのは、彼らの情熱が真っ直ぐ私の元へと届いたからだと思っている。こんなに素敵なバンドに出会えるなんて、私は何て幸運なんだろう。

 バーンアウトは、バンドの中でもちょっとズレた位置にいるんじゃないかと思う。良い意味でバンドらしくない。ライブに参加した者だけがその意味を知っている。全力で私たちを楽しませたいという気持ちが伝わってくるし、自分たちが楽しいものを提供しようとしてくれる。

 彼らの曲は中毒性が非常に高い。始めはしっくりこない時があっても、聞き続けていくうちにどこからともなく美味しいダシが出てくるのだ。

 例えば「世界を回せ」。

 これまでのバーンアウトの持つ色から新しい配色が出た感じの曲。良い曲なのは分かるけど、最初はその良さに気づけず、イマイチピンと来なかった。だけど聞いていくうちに、ハマるハマる。何回でも脱皮して新しくなり続けるって本当にすごい。ライブだとみんなでタオルを振り回すのでこれも楽しい。

 個人的に一番好きなのは「サクラカノン」。シングル「Fly High!!」のカップリングで、卒業をテーマにした曲。カノンの旋律がこの曲に味を出してると思う。

 この記事で紹介した脚本の執筆時に聞きながら話を書き進めていた。着想もこの曲から。彼らの曲は沢山のアイデアを私にくれる。

 本当に出会えてよかった。彼らを起用してくれたハイキュー!!の制作陣にお礼を述べたいし、諦めず前に進んできてくれたバーンアウトに感謝したい。本当にありがとう。

 これからも走り続けるバーンアウトの隣で、大好きだよって伝えていきたい。早く、ライブハウスでありがとうと叫びたい。




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