チャーシューと桃が同居する絶品の冷やし中華【小平】
冷やし中華が大好きで、週に1度は食べる。
大抵、自分で作るのだがシーズン中に一度は食べに行くお気に入り冷やし中華がこちら。
一橋学園駅「なにや」の冷やし中華
見て下さい、この色鮮やかな冷やし中華。
もう一目見るだけでハートをキャッチされます。
なにやの冷やし中華は2,000円。
家で気軽に食べてられるメニューにしては高い。
ホテルや◯◯飯店レベルの価格だ。
だが、その値段には意味と価値がある。
キュウリは江戸東京野菜
品のよい控えめな色をした細切りキュウリ。
こちらは江戸東京野菜のひとつ、馬込半白キュウリと呼ばれるもの。
東京に住んでいる方でも聞き慣れないかもしれないが、このキュウリがなにやのこだわりだ。
冷やし中華には必ず、馬込半白キュウリが使われている。
このキュウリ、なんと言っても食感がいい。
キュウリは大概細切りにすると、ふにゃっとなってしまうのだが馬込半白キュウリは違う。こんなに細く切ってもがまろやかでシャキッとしているから驚きだ。
とうもろこしは採れたての地元野菜
小平市、実は野菜づくりが盛ん。
なにやの隣駅にはムーちゃん広場というJAのファーマーズマーケットがある程だ。新鮮な小平産野菜の数々が並んでいる。
とうもろこしは鮮度が命。
写真からとうもろこしの柔らかさ、甘い香りが伝わるだろうか?
冷やし中華のタレと絡めて食べると絶妙なおいしさだ。
もちろんチャーシューは自家製
言うまでもなく、なにやのチャーシューは絶品。
肉厚に切られており、食べ応えがある。
良質な脂の照りが食欲をそそる。
おいしい豚肉は香りがいい。
タレとの相性も抜群だ。
桃!岡山の高級桃
なにやの冷やし中華にはデザートが付いてくる。
前回はシャインマスカットだった。スイカやメロンがのることもある。
その時仕入れた選りすぐりのフルーツが添えられる。
というより、のせられる。
どうしてもタレの味がついてしまうので、本音を言うと別添えにしてもらいたいのだが。
いつも最初に食べてしまおうか悩む。タレが染み込む前に。
が、「デザートは最後に」という自分ルールを変えられず、結局少しタレの味がするデザートを食べている。
麺はオヤジさんの誇り、翡翠麺
なにやの麺は翡翠麺だ。名の如く翡翠色。
少し緑がかっている。
生地にほうれん草の搾り汁を練り込んでいるからだ。
なにやのオヤジさん、この翡翠麺には並々ならぬこだわりがあるようだ。
店内にペタペタと翡翠麺を絶賛する記事が貼られている。
翡翠麺は中国宮廷料理なのだそう。
その昔は中国の皇帝も食べていた、歴史ある逸品だ。
なにやの餃子も翡翠麺と同様でカラフル。しかも野菜がザクザクしていてうまい。
餃子は何を食べても必ず頼んでしまう。
上品なタレの甘さは徳島の和三盆
なにやの冷やし中華はタレを飲み干したくなる。
優しい甘みと酸味が絶妙なのだ。
このコクと旨味が病みつきになるんだよなぁ、飲んじゃいたいなと考えながら麺を啜っていると、オヤジさんに不意打ちで自慢された。
「うちの和三盆は徳島の和三盆だからねぇ。もう今じゃ3軒だけしか取引きしてもらえてないんだよ。」
栄えある3軒は、東京にある有名老舗和菓子屋(特にあんみつがおいしい)と京都にある和菓子屋さん。そして、なにや。
選ばれし3軒、すごいぞなにや。
なにやのタレがまろやかで優しく、飲み干したくなる秘密は希少な和三盆にあるようだ。
冷やし中華に負けないくらい、なにやのオヤジさんの人柄が味がある。
不意打ちで貴重な情報を教えてくれるので、いつも気が抜けない。
なぜか30円くらい謎のおまけ(値引き)をしてくれることもあって、最後の会計まで気が抜けない。
2,000円という価格は少々高級だが、宮廷料理を味わうと思えば安いもの?
皇帝になった気分でランチに行こう。
奥の深い「なにやの冷やし中華」。
冷やし中華好きにはたまらん一品だ。
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