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結婚するってそういう事? マカピーな日々#0823

マカピーです。
コタキナバル(KK)で婚約発表式?に参加して感動したんです。

マカピーがKKでハジさんの家にお世話になっていますが、お隣のユスフさんの親戚の息子が婚約するのでその式に招待されたのです。

マカピーは青年海外協力隊でサバ州北部のルングス族の村に派遣されそこで2年間暮らしたのですが、村人のほとんどは昔に宣教師によってキリスト教化していました。

伝統的なルマパンジャン(Rumah Panjan,長屋)に10家族ほど住んでいて、そのほかは高床式の質素な木造建物に住んでいてその一角に木造の教会がありました。
しかし当時は牧師や宣教師もいないので村人によって日曜日の集会が執り行われていてその時を知らせる鐘がかなり大きな処理した不発弾だったのを今でも覚えています。

さて、これまでのKKの記事を見ると分かるかと思いますが、今回の訪問ではムスリムとの付き合いや親戚づきあいに参加させてもらえる機会が増えたのでした。

それで、周囲がムスリムばかりになったので、マカピーはKKに来てから3週間一滴もお酒を飲んでいません。もちろん豚肉も食べていません。

お酒って飲まなくても全然大丈夫でむしろ体調がいいんですよね!(笑)

つまりムスリム社会と付き合うこともあり「郷に入っては郷に従え」を実践しているわけです。

実はこれまで暮らした中でイエメン、ウズベキスタン、ジョルダンはムスリム国でしたがマカピー妻や息子もいたし、マカピー妻が食事を作っていたので当然、生活がハラル食中心となる事はありませんでした。

ところが、今回のKKでムスリム(回教徒:イスラム教徒)に囲まれて暮らすうちに、特段窮屈感もないし想像したより「いいなあ」って思うようになってきました。

そんな中での婚約の式参加で、先ず11時に新郎側の父親ロヘルさんの家に行くのでした。彼には8人の子供がいて今回が7人目の結婚となるべく行事を執り行っていたわけです。(こりゃ、大変だわ)

そこの居間には伝統にのっとり、タワー状に盛り付けられた菓子のセットやジュースのパックがありました。マカピー達が持ち込んだものもそこに加わったのです。

そしてこの家から式のある場所へ出かけるために、沢山の女性が何やら化粧している様子で、彼らの連れてきた子や孫が走り回っているのでした。今日は月曜日なのにずいぶん大がかりな集合なのです。

聞けば土日はこの親戚関係で別のイベントと重なったためこちらが開催日をずらし、更に過去2年以上COVID-19が感染拡大していた頃は、警察などによって厳しく取り締まられていたので、久しぶりに慶事のお祝いができる喜びがあふれていました。

ここには集まった人の為に食事がとれる様になっていて、三々五々来た人がロヘルさんや先客に挨拶すると「どうぞ食べてください」と食事がとれるシステムになっていました。

あれ、これって子供のころの見たことあるぞ!

かつて群馬の田舎にあった冠婚葬祭の炊き出し風景に似ている事にマカピーは思い出したのでした。

結婚式場がコマーシャル化する前のコミュニティによる「手作り感のあるイベント」だったのです。

ところが、到着前から降り出した雨がその後ものすごーい雨脚となり、見る見る間に水路があふれ出しロヘルさんの家に行く道路が水没してしまいました!

それでも、時間となるとその中を会場に向かうべく着飾った女性陣が旦那衆の車で出かけるので、マカピーも靴を脱いで裸足となり車に乗り込みました。

大雨による交通渋滞が発生していましたが皆無事に会場に到着。祝賀用の菓子のタワーや飲み物を次々に積み上げてゆき、マカピーは男性のいる席に案内されたのですが、当然ながら両隣はマカピーより年上のおっちゃんばかりです!

確かにムスリムは男女が分かれて行事をすることが多いのです。

先ほどのロヘル家で見かけた新郎となる息子が一人席に着き新婦が到着するのを待つ間に、また食事の案内がありましたが「もうお腹いっぱいで食べられません」と断るマカピーでした。

次々に到着する両家側の女性は歓声を上げて再会と婚約祝いの挨拶を繰り返し、男性陣は世間話をしていたと思ったら急に改まって「結納金」的封筒をロヘルさんが受け取っているのでした。

これは形式的なもので、実際はかなりの額のお金やコメ、牛などが婚資として両家の間で取り交わされるとのことでした。

これが終わると最年長者と思われる方の祝詞があり、皆で一緒にお祈りするのでした。

やがて新婦となる女性の登場で場が盛り上がり、二人が一緒に座るとひとしきりスマホによる撮影が終わると今度は婚約指輪を新婦に贈られるのでしたが、マカピーはてっきり新郎がリングをはめると思っていたのに、それをやるのは義理の母になる人の役目だったのです!

リングをはめると新しい母子関係の中での抱擁が行われ、マカピーも妙に感動して目頭が熱くなったのでした。

その後になぜかしらケーキカットもあり、本番の結婚式でやる事が無くなってしまうだろうとあらぬ心配をしてしまうマカピーでした。

マカピーはユスフさんに尋ねました。
マカピー:「あの二人はこれからどうするの?」
ユスフ:「それぞれの家に帰ります」
マカピー:「それって二人にとって耐え難い期間じゃあないかな?」
ユスフ:「今日の行事の最後に、両家の間で結婚式の日取りが決まるんです。マカピーさんが9月に帰って来る頃に結婚式があると思いますよ!」

うーむ、なんとも不思議で素敵な体験をさせてもらいました。

マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。マカピーがあの新郎君だったら結婚式まで我慢できないかも(笑)






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