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ゾウのウンコ マカピーな日々#0216

マカピーです。

マカピーの子どもたちがまだ小さかった頃です。家族で上野の動物園へ行ったことがありました。

園内にボランティアのおじさんがいて動物に関する質問コーナーを設け、来場した子供にいろいろ質問していました。

近づいてみると、彼の前には大きなカタマリがあり「さてこれは何でしょうか?」と子供たちに尋ねたのでした。

長男はすかさず手をあげて「はい!ゾウのウンコです」

素早い回答におじさんから「よく分かったね」と言われると、更に

「だってウチの前に落ちているから知ってます」

「???」

その回答に何と答えたものか思案するおじさんから家族でそっと離れました。

だって、説明すると話が長くなりそうな雰囲気だったからです。


実はその頃マカピー家族はネパールに暮らしていて、日本へは休暇で来ていたのでした。

長男が答えた「ウチ」とはネパールのカトマンズ(パタン)の家のことです。近くにこの国唯一の「パタン動物園」があり、そこのゾウが飼育員を背にして時々、餌となる木の枝を集めに近所の家々を回っていたのでした。

そして、うちの路地にもゾウの置き土産がこんもりと落ちていたのでした。

それからネパール中西部にあるバルディア国立公園では、象に乗ったサファリを経験していたのでゾウやゾウの糞にも慣れていたのでした。


マカピー自身のゾウのウンコの出会いはインドのペリヤール国立公園(ケララ州)でのことでした。

バックパッカーの一人旅で訪れたペリヤール国立公園では野生のトラが見られるというので一泊公園内の監視塔での宿泊をすることにしました。

公園事務所で予約すると、同じコースを選び一緒になったのがドイツ人の二十歳の若者でした。ボートで公園内の湖では水を飲むゾウの群れを見ました。私たち二人は向こう岸に着くと、Watch tower(監視塔)の場所を教えてもらいました。ボートのオペレーターと翌日迎えに来てくれる時間を確認するとボートは帰ってゆき二人きりになりました。

「暗くなるとトラに襲われる可能性もあるって言うから、早めに食事をしよう」

マカピーはお湯を沸かす小さな鍋も持っていたので買ってきたパンとお茶を入れて、二人で監視塔の下で簡単な夕食をとることにしました。

その燃料が周囲に豊富にあるゾウのウンコでした。

乾燥したゾウの糞は火をつけるとポヤポヤと優しく燃えながらお湯を沸かしてくれました。

紅茶を入れて飲んでいると、ドイツ青年がマカピーにビーディーと呼ばれる木の葉で巻いた煙草を差し出しました。

当時マカピーは煙草をやっていたのでその味を知っていましたが、ビーディーは2-3度吸い込むと燃え尽きてしまう量しか煙草が入っていないので、通常の紙巻きタバコを吸っていたのでした。

ビーディー煙草はとても安く、しかも20本ほどが一括りとなって売っていました。ラッパ状に刻みタバコを巻いた葉を紅い木綿糸で結わえてあるのでした。

紙巻きタバコは紙自体が体に良くないともいわれていてたので、今考えるとビーディーはとてもナチュラルな煙草でしたね。(笑)


同じくインドやネパールでは木の葉でできたお皿を使って食べることもありました。

インド南部にある「ターリー」は大皿という意味らしいですがバナナの葉っぱを広げてそこにご飯やおかずをのせて食べ、終わったらごみに捨てると牛がやってきて、さっさと食べてしまうのでした。

「おお!なんとエコロジカルな商品!」

ドイツ青年の話では、彼は「兵役」に行く前にインド旅行に来たのだと言っていました。旅先では多くのイスラエル人の若者に会い「兵役」の前後に世界一周なのの長旅をする青年が多かったのでした。

マカピーは日本での話をしたり今後の旅の計画を話しながら夜が更けるのでした。

そしてそろそろ危ないと階段を上り監視塔のデッキにたどり着くと、暗闇にトラを探すようなこともなく下から獣が上がってこれないように階段口に閂をして寝袋にくるまって寝てしまい翌朝まで起きる事はありませんでした。

いまでもあの「監視塔での置き去りツアー」ってやってるのかしら?

またゾウのウンコでお湯を沸かしたチャイ(紅茶)を飲みたいなあ。

マカピーでした。

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