ヤッホー受賞しちゃったよ? マカピーの日々 #1402
マカピーです。
マカピーの作った「新種のオレンジ」が評価され新種品評会で表彰されたんです。
皆さんもご存知の通り、農産物の新種開発は日本ばかりではなく世界中で日夜を問わず行われています。
たとえば日本の新種イチゴやぶどうのシャインマスカットがヒット商品として市場で高価取り引きされるのを思い出すことでしょう。
ただしその市場価値は、またたく間にコピーされ大量生産され市場に流れ込むと価格が下落するのです。
かつてリンゴの「フジ」がデビューした当時、マカピーもその美味さに目を見張るものがありました!
凄いものが出来たなあ!って思ったものです。
もちろん今でもフジは美味しいです。
ここ熱帯のマレイシアではリンゴ生産は出来ないけれど、中国産フジが大量に売られていてもはやどこにいても珍しくありません。
更に先月の中国正月では、フィルムを貼って謹賀新年のメッセージをその皮に日焼けさせる商品が出回ってました。
あれって日本のリンゴ農家が開発したメッセージ技術にだったはずです。
こうして技術革新も新種開発もまたたく間に世界中に行き渡る事になります。
その事で沢山の消費者のみなさんが安くて美味しい果物を楽しめるのは良いことです。
ところが生産者側からすると、新品種の開発投資にかけた費用や労力に見合った報酬が得られない内にコピー商品が市場を独占するようになるとガッカリしますよね。
こうした「いたちごっこ」が以前からあったにしても、バイオ技術革新のおかげで年々そのコピー速度が早くなっているようです。
「え、もう外国からコピー商品が売られちゃっているの?」
ってな感じで、なかなか悩ましいところですよね。
で今回マカピーが開発した新種オレンジってマレイシアで出回っているマンダリン系オレンジやバレンシア種をかけ合わせて最後はサボテン実の味覚をバイオ技術で加えるのに、3年かけて開発したものです。
市場でも好評を博し、今回の表彰に結びついたのです。
自分が作ったものが評価されるって嬉しいですね!
会場のIDカードを付けたままのマカピーはイベント会場から出て、農産物即売会会場を巡り自分の新作オレンジの販売テントに出かけました。
「どう、人気の方は?」といつもの販売員に声を掛けました。
「あ、マカピーさん。表彰おめでとうございます。新作オレンジ評判いいですよ」
マカピーはそれを聞いてニコニコしながら会場を進むと人だかりのあるテントがありました。
安売りがあったらしく、マカピーも興味が湧いて人だかりの中に入って何が売られているのか見ました。
どうやら同業者がオレンジを売っているのでした。
味見用に切られオレンジを口にしてマカピーはビックリしました。
「これってボクが育種したオレンジじゃないか! どういう事?」
更に人々が買いあさっている2キロパックの値段が、マカピーのブースの半額である事が分かったとき、急に力が入らなくなりマカピーはその場にしゃがみ込んでしまったのでした。
ヤラレタ・・・。いつの間にコピーしていたんだ!?
そこでマカピーの目が覚めたんです。
マカピーでした。
最後までお読み頂きありがとうございます✨ オレンジの育種家になった夢でした!
もしもサポートいただければとても嬉しいです。そのサポートは感謝のバトンタッチとして使わせていただきます!