記憶のすり替え マカピーの日々 #1287
マカピーです。
タイのバンコクに来てます。
マカピー妻と半年前に約束がありバンコクでの再会をしています。
マカピーはマレイシアから、マカピー妻はネパール旅行からの帰途立ち寄りです。
実はマカピー妻は妹のような女友達とその母を案内してカトマンズに行ってきたのは、八十歳をこえた老母の希望でヒマラヤの峰が見たいと以前からリクエストがあったからでした。
二年前に新潟の彼らの家に泊めてもらった際は、元教員で寡婦となった彼女の母も元氣に畑仕事して一緒にお酒を飲んでいたのですが、最近認知機能の低下が著しくなったので、これが最後の海外旅行になるかもと聞いていました。
実際、カトマンズに滞在しているとこの時期はランタンなどいくつかの峰々が見ることができました。
するとヒマラヤの峰を見ながら老母がマカピー妻に話しだしたそうです。
あのね、あのどの峰か覚えてないけれど、わたしそも一つに登頂したんです。
マカピー妻には山登りが好きだった彼女が海外遠征するほど本格的なアルピニストであるとは初耳です。
昔の遠征費用は装備も含め大変なものでしたから。
だからこそ今井通子さん田部井淳子さんのような女性アルピニストの存在が光っていた時代でもあったのでした。
その後老母は、街角で出会う日本人にもその事を繰り返し伝えることになりマカピー妻もそっと見守っていました。
娘が同行しなかったのは、体調不良でホテルで休んでいたからで、代わりにマカピー妻が老母を連れ出したのでした。
マカピー妻と老母がホテルに戻ってくると、老母は娘にも自分自身が登頂した山を見た話しをするのでした。
しかしベッドに横たわる娘の方は、冷ややかに母親にこう言いました。
おかあちゃん、ネパールは今回初めて来たんでしょう?
わたし、おかあちゃんが外国の山登りしたのって覚えているのは、 マレイシアのキナバル山だけじゃなかったの?
マカピー妻は老母が混乱してしまっている事にショックを受けます。
たった一年ほどでこれ程症状が進んでしまうとは!
マカピー妻自身の母親も90歳で突然膠原病で倒れステロイド剤でもち直しました。
それでも最近は、あれ?って感じる反応に年相応の認知機能低下を感じます。
それより10歳若い老母の状況にマカピーもバンコクで会った時にその低下ぶりを感じました。
おかあさんは自分自身に厳しい人ですね!
空港から一緒に歩いていた際に老母はマカピーにそう言ったのです。
えーと、彼女はマカピーの母親を知らないはずです。
とすれば今の状況で考えられるおかあさんの対象者とすれば、マカピー妻しかいません。
おかあさんてマカピー妻の事でしょうか?
ハイ、そうです。
まあ、いつもながらのマイペースですけどね(笑)
結局母娘はバンコクに一泊し一足先に日本へ向け出発したのです。
娘は、今回が母親との最後の海外旅行だろうなってしんみりと話してました。
マカピーでした。
最後までお読み頂き感謝します。いつかは自分もそうなるのかなあ。
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