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雨宿りしながら商売の厳しさを思う事 マカピーの日々 #1448

マカピーです。
今朝も市場に買い出しに行きました。

朝4時に起きて、昨日泊りがけで居残っていたシェフのランとその奥さんを連れて、いつもの市場に出かけると既に沢山の人が集まっていました。

前日の雨が水たまりになった場所に車を止めて、野菜を買い始めるとチラチラと雨が降り始めました。

細かい霧状のものだったのが数分で本格的な雨になって、買い物をしている間でも屋根のある場所で身をすくめていました。

ランの奥さんは妊娠しているのでハナさんが「クルマに戻る」ように指示してランにもある程度買い物が溜まると車に戻ってもらいました。


雨季が来たのか、あっという間に黒い雲が広がるのでした

マカピーとハナさんは車から帽子を出してさらに先に行きましたが、雨脚は強くなるばかりで、屋根のある建物に飛び込みました。

すると、たちまちスコールが滝のような土砂降りに変わり激しくトタン屋根を叩くので声さえ聞こえません。

一瞬近隣のマスジッド(モスク)から朝のアザーン(イスラムでの祈りを始める前の呼びかけ)が拡声器から聞こえてきたのもかき消されるほどの激しさでした。

元バス発着所だった市場では、買い物客や業者の車のヘッドライトがあるくらいで殆ど光のない闇の中で雨が落ち着くのを待つのでした。

地面に商品である野菜や果物を並べていた人も、屋根のある場所に避難してきましたが野菜は泥のある水たまりがみるみる大きくなりその中に浸ってしまうのでしたが、見ているほかに誰もなす術がありません。

出荷では野菜も見た目きれいにして持ち込んで並べたのに、泥水がかかってしまうと腐りも早くなります。

そもそもこれだけ水に浸かってしまうと商品として売れなくなってしまう可能性さえもあります。

この市場は一般の人も来ますが、マカピー達のような食堂の仕入れや野菜小売業者が集まる市場ですから泥水の掛かった商品を買う事は控えると思います。

マカピーも屋根からの飛沫を浴び時々ヘッドライトに浮かぶ市場の様子を見ながら、こうした商売に関わる人の厳しい現実を垣間見る思いでした。

結局雨脚が弱まるまで20分もかかり、ようやく雨の中を歩きだしたら先ほどまで歩けた場所も足のくるぶしくらいまでの水深になっていました。

夜明け前の市場の様子です(これは先日の朝)

もはや引き上げるしかありません。

車に戻るとラン夫妻がいて「あの後お二人を探しに行ったのですが見つかりませんでした」とラン。

どうやら、近くにいながらコンタクトが取れずに心配しさせてしまいました。

市場から彼らが家に帰るので送って行くと、彼らのアパートの直ぐ近くに焼け残った黒々とした柱が立つ一角がありました。

なんと、二週間ほど前のラマダン明けのお祭り気分の中で火災が発生して2軒が全焼したのだそうです。

マカピー達はその間フィリピンにいたので知りませんでした。

聞けば冷凍庫からの漏電だというのです。

一カ月ほど前の事ですが、ハマナスレストランでも冷凍庫のケーブルがネズミに喰われていてそこに水がかかるとブチブチと火花と煙が上がり漏電ブレーカーが落ちたのです。

それを思い出して、マカピーにはとても他人ごとではないと身震いする思いがしたんです。

ハマナスレストランの挑戦は続きます。

マカピーでした。
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