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ブルックボンドの紅茶を送ったら? マカピーな日々#0214

マカピーです。

実家の改装に合わせて古い写真を持ち帰えり押し入れにしまったのをすっかり忘れていましたが古いパソコンを無料回収するサービスがあったので押入れを覗き込むと、写真の束に気づきました。

どうやら20代後半の写真が多く、そこに手紙があったのでした。

その一つにインドのカルカッタ(コルコタ)の紅茶メーカーのブルックボンド社の伝票が入っている封書がありました。

「何だろう?」

手紙には「ハイダラーバードとマドラスでお世話になりました」とあり更に「お願いされた紅茶の注文と発送をしておきましたのでその伝票です」とありました。

どうやらマカピーは旅先で出会った人にかなり無茶なお願いをしていたんですね。

覚えていたのはバンコクで泊めていただいた日本人ご夫妻に、カルカッタから紅茶を送ったのを思い出したのですが、どうやら追加していたんですね。

すると別の友達の手紙に「紅茶ありがとうございます。とても香りがいいので母と友達にもおすそ分けしました」とありました。

「きっとこれだ!」

当時はバックパッカー同士がお互いに信用しあっていて、依頼する方も依頼される方もそれでよかったのでしょうね。

今はインターネットで注文すれば世界中どこへでも?発送が可能ですし決済もあっという間に済みます。それに引きかえ当時のインド旅行に限らずバックパッカーはのんびりしていました。

「毎日ひとつの事ができれば上出来!」

たとえば今日はGPO(General Post Officeの略。小さな郵便局ではなくここであれば英語が通じるのでバックパッカーが御用達)でたまっていたハガキを出そう、なんて言うことになります。

それが一日仕事。

それからマカピーはタブラ実演ですっかりほれ込んだので、そのタブラセットを楽器店で購入してを実家へ送ったことがありました。



きちんとした箱に入れてもらいGPOへ持って行くと梱包するように言われました。住所の書いた紙を貼りつければ終わりと思ったら違いました。

白布で箱を包み、そこに住所を書いて発送せよというのです。

ナルホド、GPOにたむろす雑多な人種にこの商売をする人がいたのです。その一人に依頼すると、建物の隅で布を裁断してタブラの箱にまるでサリー姿のインド女性のペチコートを縫い付けるように仕上げました。

「お見事、プロの技だねー!」

現代であれば緩衝材をいれた段ボール箱をテープで梱包終了!だったでしょうね。

(半年後実家に帰ってみるとタブラセットが無事届いてたと思いきや、バーヤ(低音)の方の真鍮の胴がペコリと凹んでいました。ヤレヤレ)

次は列車の予約を取りにCentral Stationへ行く。

その次の日は・・・

と、何か一つが無事にできれば「御の字」という旅だったと記憶しています。


さて、ブルックボンドの紅茶をバンコクの日本人ご夫妻に送った後日談です。

バンコクの送り先の奥さんにお会いしたら「実は郵便局から呼び出されたのよ」「税関職員がインドからボンドが届いているが溶剤を含んでいるので輸入できない」と言われたそうです。

当時日本企業が進出していたのでボンドは接着剤として有名だったのです。税関職員はブルックボンドが紅茶メーカーであるとは知らなかったのです。結局立ち居して開梱すると、内容物が紅茶だったので、お互いに大笑いしたそうです。

当時はまだアナログな世界だったんですね。

マカピーでした。

最後までお読みいただき感謝します。引き続きマカピー的史観をお読みいただければ嬉しいです。


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