ボクって便利屋さんかも マカピーな日々#0942
マカピーです。ボルネオ島北部マレーシア国サバ州にいます。
「あと、もうちょっと」と分かっているのにできない歯がゆさってありますよね!
10月に戻ってくると、マカピーの部屋のバスルームでは水漏れが起きていました。
マレーシアでは普通にあるウオシュレット代わりのウオーター・ガンというのでしょうか排泄後お尻を洗うホースにレバーがついていて水がシュッと出るものです。
これさえあればトイレットペーパーは不要なんですよ!
どうしてかって言えば、左手を使ってきれいにしたら、後は下着をつけてしまい数分すれば乾いてしまうからです。(意見には個人差があります)
それから洗面台の下にある汚水トラップというのでしょうか、悪臭が逆流しないように水がサイフォンになっている部分、あそこから水がボタボタ漏れていたのです。
さらに水洗トイレのタンクからオーバーフローし、それが便器を伝っていつも床面を濡らしている状況だったんです。
これらを修理していたのは、電気から水回りまでやってくれる便利屋のマクガイバーさんで、彼はもう70歳以上のオッチャンなのです。
彼は高齢にもかかわらず天井裏にもヒョイヒョイと上って行くのでマカピーも一緒に作業を手伝ったことがあるのです。
でも彼の仕事の質が雑で、新たな問題を残してゆくのでした。
今も、部屋の電灯が何の前触れもなく消えたりするのも彼の仕事です。
ハジさん曰く「彼の修理仕事は、どうも中途半端なんだよなあ」って呆れているのですが、それでいて別の人を探さず「後でマクガイバーに来てもらうから」と頼りにしているのでした。
「そりゃないでしょう!!!」
マカピーはハジさん宅にお世話になっていることもあり、ダイソーのような「Mr.DIY」やスーパーマーケットに行きいろいろ、使えそうな部材を購入してきて自分で修理することにしました。
もちろん一発で修理完了とはなりませんでしたが、やってみると構造が分かってきて「ああ、じゃあこんな部品があればいいんだ!」って気付くのでした。
「ああ!こんなところで売っているんだ!」って、自分の求めているものに出会った時の喜びって一入(ひとしお)ですね!
ところが、実際に取り付け「これでいいかな?」って水の栓を開くとボタボタ・・・「ありゃりゃ、どうしてまだ水漏れするの?」
もう一度やり直しして見ると、案外パッキンをつけ忘れていたり、テフロンテープを巻くべきだったりといろいろ分かってくるのでした。
ところが洗面台の排水では、陶器を挟み込む構造が分かっていてもネジが微妙にメス側に届かない事がありました。
おかしいな!
幾度トライしてもうまく行かないのです。
気温32度の中でしゃがんでの作業を続けていて、汗まみれなんです。
「あああ、どうしてなんだよー!」
頭を掻きむしりながら、もう「こんなくだらない」作業を放棄しようと思ったのです。
でも、このまま放棄したらハジさんに依頼されたマクガイバーさんの再登場となるはずです。
「クソ、なんとしても彼に負けたくないよなあ」と、なぜかしら彼に対するライバル意識が芽生えて、再度作業を再開することにしたんです。
おそらく、0.5ミリほどネジが受け側に届かないのは分かっているのです。
あと、ほんのわずかなんです!
ほら、洗面器の穴にはめ込む穴あき金属部分がありますよね。あそこについているネジを少しでも押し下げられれば「受け側」に届くはずです。
ハジさん宅にある工具箱の中身といえば、プラスのドライバー一本、ラジオペンチ、モンキースパナ、金づち、それから多目ナイフだけという貧弱さなんです。
この勝負するには無理があると思ったのですが、いつも自分に都合がいいカードが配られているわけではない訳で、それが人生なんですよね。
それに、今からわざわざ街に出かけて工具を揃えるわけにいきません。
考えろ、マカピー!
「そうか、ネジの穴を押し下げるようにハンマーで叩いてみよう」
多目ナイフのペンチ部分を金属の穴に押し込んで周囲を金づちでくぼみをつけるように、コツコツと平均的に叩きながら加工しました。
平らだったものが、かすかに凹んでいるのが分かる程度なのですがこれで試してみると、なんとネジが受け側に届いたんです!!!
ヤッター!嬉しいぞ!
急に脱力してしまったので、バスルームの床に脚を投げ出してしばし休息。
気を取り直して更に壁側の穴にあるパイプを加工したりトイレのタンク内のフロート調整をして終了。
汗みどろのまま、バケツや工具箱を持って階下に降りてゆくとハジさんがマカピーの姿を認めて「おや、どうしたんですか?なんだかお疲れの様子ですね」と尋ねてきたのです。
マカピー:「今、バスルームの水回り修理が完了しました」
ハジさん:「おお、ありがとうございます。それはご苦労様でしたね。マクガイバーを呼ぼうと思っていたんですが助かりましたよ」
ヨシ、これで彼に来てもらわずに済んだぜ!
マカピーでした。最後までお読みいただき感謝します。
気が付けば残り2週間で帰国ですから、こんな事していないで早く本来の仕事に戻りたい!
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