見出し画像

日本人、それって失礼すぎるよ (1)

日本人は礼儀正しい、なんてよく言いますが、そんなことはない。 礼儀正しいのは仕事のときなど、限られた場面のみです。 仕事を離れて、ひとりの個人として街を歩いているときの日本人は、ものすごく失礼なことを平気でするのです。
 
まずは以前も書いたことありますが、電車を降りるときやエレベーターから出るときなどに、他人を無言で押すこと。
 
「降ります」 とか 「すいません」 ってちょっと一言言えば済むことなのに、それをしない。 意地でも声を出すものか、って感じです。
 
一言声を出すかわりに、目の前の人々を自分の身体で押す。
 
これって、押されたほうは腹が立つだけでなく、転んだりする危険もありますよね。 見えないところに子供がいたとか。 押された人がドアに挟まったとか。 そんなことを考えもしないのでしょうか。
 
こんなことをニューヨークでやったら、たちまち乱闘になるでしょうね。 「何だてめぇ!」 ってな感じで、殴り合いになってもおかしくないし、ナイフが出てきてもおかしくないです。 原因は何であれ、一度口論とか殴り合いになったとすると、拳銃が出てきたっておかしくないし。
 
だからニューヨークの地下鉄やエレベーターで、こんなことはありえない。 降りたいときは必ず “Excuse me,” と言って、よけてもらってから通ります。
 
ニューヨークなら刺されても(撃たれても) 文句は言えないぐらい失礼なことを、日本人は平気でやっているのです。
 
私の同僚から聞いた話ですが、日本に旅行に来ていた、ロシア系っぽいお兄さんたち(ロシア人かウクライナ人か、バルト三国とかポーランドとかそのへん) が怒り狂っていたのを目撃したそうです。 後ろから押されたらしく、押したと思われるそのおじさんが去っていこうとするところを、「おい!!」 「待てこら!」 みたいなことを (ロシア語で?) 叫んでたように見えたそうですが、当のおじさんは知らん顔で逃げるように(?) 去って行ったらしい。
 
お兄さんたちはその後何分も、怒りが収まらなかった様子だそうで。
 
それは当然でしょう。 世界の常識からみると信じられないことなのです。 ほんとに礼儀知らずもいいところ。 いい大人がこんな失礼なことを平気でするなんて、恥ずかしいことだと思わないといけないのだけれど、そういう意識も欠如してるように見えますね。
 
次に、人の視界の前に平気で手を出すこと!
 
コンビニの棚の前で、どれにしようかと弁当を選んでいたとしますね(飲み物でも日用品でも何でもいいけど)。
 
そうやって見ている目の前に、横からぬっと手が出てきて、弁当をひとつつかんでいく。 私は急に出てきた手に驚いて、一瞬息が止まったようになります。
 
これも、日本人には言い分があるかもしれないが、世界の感覚からするととんでもないことなのです。 人の前に手を出すときは、“Excuse me,” と声をかけなければ失礼なのです。 いま見ている人の視界を、邪魔することになるから。
 
そんなことやってられるか、と思いますか? そう思うとしたら、それは日本人がお互いに思いやりをなくしている証拠ですよね。
 
日本にだって、人の前に手を出すのが失礼だという概念は、昔からちゃんとありました。 手を出すときや、横切るとき、「前を失礼します」 と挨拶するのが一人前の大人の礼儀だ、という社会のしつけを、自分は感じながら育ってきたと思います。 飾りじゃないんだよ。 本当にちゃんと、「前をすみません」 って言うんだよ。 永野のネタではないんだよ。
 
特に書店ではひどいです。 何故かわからないが、書店では、本の棚を見ている自分の前に、身体ごと割り込んでくる勢いで手を伸ばしてくる人が多いのです。 もちろん無言で。
 
私はその度に、驚いて息が止まるし、なんて失礼なんだと腹も立つし、こんな社会になってしまった日本に恐怖さえ覚えるのです。
 
またニューヨークの話をしてしまいますが、ニューヨークの書店では、まず棚の前に誰かがいたら、わざわざ自分も同じ場所を同時に見ようとはしないですね。 人がいるなら、ちょっと別の棚を先に見て、またあとで戻ってこようと考えます。
 
もし本当に急いでいて、自分も同じ棚をすぐに見たいとなったら、「すみません、ちょっと急いで見たいんだけど、」 とか何とか、必ず一声かけます。 必ずです。
 
とは思うのだけど、ニューヨークの書店で実際にそんな光景を目にしたことはないような気がする・・・ 人がそこまで近づくことはないのです! 今よくよく思い出してみて、そういう声かけはスーパーマーケットでよく見たなと思います。
 
あっ、思い出した。 書店でもありました。 大学の新学期、教科書を買える書店は限られているので、その時期は学生でぎゅうぎゅうになるのでした。 そういう時のことを考えてみると、自分の欲しい本のところに誰かがいた場合、その人が立ち去るまで待つ人が半分、”Excuse me,” と言ってから手を出す人が半分、ぐらいじゃないかなぁというのが実感です。 私は、棚の前にいるときに “Is that the book for CSc301?” みたいに横から声をかけられたことがありましたね。 そういうパターンもあります。
 
書いていると多くなったので 2回に分けます! 続きは次回。
 
 
↓他人を押すことに関連した内容を書いた回がこちら。
“Can I help you?”
https://note.com/maca39inches/n/n5c05c437ab7f
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?