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銀ちゃんといっしょ 102

眠れなくなったら何を数える?

人でも動物でも
人が他者にできる事って
実際はすごく少ないんじゃないかって思います
少しの影響やきっかけを作る事ができたとしても
実のところ決定打にはなっていないんじゃないかと

私の胃にできた悪いものを取り去ってくれた医師に

〝先生のおかげで命拾いしました〟と
お決まりの挨拶をしました
〝お決まり〟だけどもちろん心を込めて

その医師はキッパリと
〝あなたの生命力です〟と言いきりました

3人の子どもたちは
普通分娩(緊急事態付き)1回と帝王切開2回で
出産しました
3人とも同じ医師です

その医師も同じ事を言ってくださいました
〝あなたが産んだんです〟
〝私はずっとお手伝いしかしていません〟と

子育てもそうだと思います

親がやっている事って
実はとっても些細な事だけなのかも知れません
成長過程でまだできない事を手助けしているだけ
社会生活で必要な〝経費〟を調達しているだけ
そんな気がします

躾でも同じ家庭内で育てていった兄弟姉妹が
全く同じに育つでしょうか?
あり得ない事だと思います
勉強だって趣味嗜好だって
全く違うといって良いぐらいです

親は寄り添い見守る事しか
本当にはできないんじゃないかと思います

それを干渉し過ぎて
私がどうにかしないと
この子はどうにもならないなんて
思ってしまったり
まわりに思わされてしまうから
歪みが出てしまうのかも知れない

勉強なんて本人がやろうと思わないと
意味がないし身にもつかないと思います
幼稚園で字が書けようが
小学生になってからだろうが大した事じゃない
結局なるようになっていくものだと思います

私には兄が2人いて
上の兄はグレーゾーン
母は兄が社会に出て行く事などできないと思い
小さな店でもやろうかなんて言っていました

でも恩師のお誘いがあり自分で仕事を探して来て
勤める事になりました
人並みの勉強なんかできない理解力もない兄が
地道にきちんと〝できる事〟を仕事とし
妹(私)のお金のピンチを救ってくれました

下の兄は高校時代に引きこもり状態になりました
母は毎朝お弁当を作り続けました
〝学校へ行け〟〝そんな事でどうする〟なんて
私の知る限りでは聞いた事がありません

私が学校から帰った時に食卓の上にあるお弁当を
こっそり兄の部屋の前に置いていました
母はそれを知っていたと思います
〝出て来させるためなんだから余計な事を!〟と
怒られるかなと思いながらやっていたけれど
一度も何も言われませんでした

私が定職を探そうともせずにフラフラしていた時も
何も言われませんでした

そうしてみんなそれぞれになんとかなりました

親の愛情は手を出す事じゃないって思います
自分以外の何かを自分がどうにかしようなんて
驕りなんだと思います

ただ目を離さずに
その時その時の彼らから
目を反らしてはいけないだけだと思います

保護犬猫も然り
彼らは自分の生命力で生き抜いて来たんです
そして私の傍にいてくれている

私が彼らを引き取って救った訳じゃない
私に彼らの存在が必要なだけです

アメブロで息子さんの事で悩んでいて
眠れぬ夜を過ごしていた人と
コメントでやりとりして思った事です

長くなりました



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