見出し画像

『離レ姫』関係者インタビュー〈第3弾 / 音響 青木駿平さん〉


大盛況のなか、幕を下ろした
劇団幻ノ國第11回本公演『離レ姫』。

作品を共に創り上げた多彩なメンバーへおこなったインタビューを、
全7回にわたり連載しています✨


今回は第3弾


お相手は、
『離レ姫』にて音響を担当された
青木駿平さん」です。


幻ノ國は、昨年の『竜宮城の山羊』という作品より
重ね重ねお世話になっています🐐

「音」についてじっくりと語ってくださいました!


🌻幻ノ國に携わることになったきっかけを、差し支えなければ教えてください。

   当時の劇団員、田中翼さんにお声掛け頂き、昨年の「竜宮城の山羊」で初めて音響を担当しました。

幻ノ國初の再演作品、竜宮城の山羊。



🌻青木さんが思われる、演劇における音響の魅力とは。

   作品によって多種多様で、未だによく分かりません。それが魅力です。

普段は茶目っ気たっぷりな青木さん。
劇場に入ると、瞳が一気にプロフェッショナルです✨



🌻幻ノ國作品の音響を担当される際に意識されていることはありますか。

   現在や過去、ここではない世界、登場人物の頭の中など、様々な世界が交錯する作品であることが多いので、照明やセリフのテンポ感で表しきれないことを表現しようと意識しています。
   劇場の空間に収まらない世界を表現することも目標にしています。

劇団幻ノ國第10回番外公演『背神』
表参道 NOSE ART GARAGEにて。
ギャラリー空間を活かしての作品。音がとても印象的でした。 
劇団幻ノ國第10回番外公演『背神』
下北沢 OFF・OFFシアターにて。
同じ作品を今度は劇場で上演。




🌻普段音響デザインをされる際、何からインスピレーションを得られますか。

   基本的には台本からです。
   今回のように既に音響プランで音楽や効果音が出来上がっている場合はそれらの音からインスピレーションを得ています。
  その他、美術セット、劇場空間、照明のプランから得られるものもあります。

音響卓から見た舞台面の様子。
分野は違えど、互いに影響を受け合って
作品はつくられているのですね。



🌻ここの音は特に苦戦した…/ここは特にこだわった!というシーンはありますか。

   様々な音が同時多発的に鳴る場面は苦戦するところです。ただ重ねていくだけでなく、一つ一つの音には意味があるようにしなければなりません。
   今回、絵の中の世界が溢れ出る表現として波の音が使われていました。雷など、それまでの音は舞台の中で鳴っているようにし、波は舞台中から客席へ流れ出たようにするために鳴らすスピーカを変えたりしました。

撮影 : 中村正行さん



🌻音響のお仕事をされていて、やりがいを感じる瞬間とは。

   全てが終わった後、お客さんの拍手を聞いたとき、また
   出演者の方々に「音が気持ちいい」と言ってもらえたときです。


🌻音に携わるお仕事をされている分、やはり普段生活する中でも「音」に注目されますか?

  めちゃくちゃします。
  他の舞台を観に行ったときはもちろん、映画やドラマでも注目します。
  あとは街の音や自然の音、どんな場所でどんな音がしているのか、聴くようにしています。


🌻離レ姫を観に来てくださった方が知ったら、より作品を楽しめそうなことがありましたら教えてください!

   今回、現実(とは言えない世界)と絵の中の世界、二つの世界を意識しました。
   絵の中で話しているセリフは響かせて、外にいる人は生の声にしました。響きの音が出るスピーカを変えて、絵の中と個人の独白でも違いをつけました。

音響資料
改めてもう一度作品を観てみたくなりますね…!😳
撮影 : 中村正行さん

音の魔術師、青木駿平さん。

今回も、作品に寄り添う素晴らしい音をつくりあげてくださいました✨

音の魅力の深さにはまってしまいそうです!!

お忙しいなか、インタビューにお答えくださり
有難うございました。

次回は、舞台設計をされた 
建築家「鷹野魁斗さん」へのインタビューです!

公開をどうぞお楽しみに。

文責 : 幻ノ國 広報

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?