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紀伊で見つけた、新たなる最果て。 【きっぷ1枚で日本横断:#22】

日本横断22日目、伊勢市駅から。

おはようございます。現在時刻は朝7時過ぎ、相変わらずの早起きですが、ホテル泊のおかげで体力はだいぶ回復することができました。本日は在来線の特急列車をフル活用した大移動になりますが、新たに高校同期がもう2人合流してくれるということで、楽しい道中になりそうです。高校時代の昔話の盛り上がりに期待しながら、本日も日本横断の行程を進めていきましょう。

旅先でしっかり朝活

心を鎮めて始める1日

本日早起きした理由は、朝の人が少ない時間にお伊勢参りへ行くためです。さっそく駅前からバスへ乗り込み、内宮を目指しましょう。

伊勢市駅前7:19発 三重交通55系統 内宮前行き

バスへ20分ほど乗車したら、内宮の目の前に到着しました。まずは心を沈めて、お伊勢参りへ向かいます。

五十鈴川で身を清める。
写真を撮れるのはここまで。

朝早くで人が少なかったのが大きく奏功している節はありますが、それでも伊勢神宮の雰囲気は他の寺社仏閣と一線を画す何かがあるような気がしますね。小雨がちらつく中での参拝でしたが、五十鈴川はむしろ幻想的な雰囲気で、なんだか心がスッキリするような感覚でした。人で賑わう中での参拝もそれはそれで良いのですが、僕はやはり人が少ない中で落ち着いて参拝する方が好きですね。1日の始まりとしてはベストな朝でした。

さっそくのご利益?

お伊勢参りを終えたら、時間の許す限り参道を散策してみることにします。といっても、参拝を終えた時点で時刻はようやく朝8時を回ったところ。ほとんどのお店はまだ空いていませんでしたが、参道にあるスタバはもう空いているとのことでしたので、目覚ましがわりに1杯いただくことといたしましょう。

まだ朝は早い
一瞬、見逃しかけた。これはすごい。

365店舗目 伊勢内宮前店 #1889

とここで、まさかの出来事が。当たるとラッキーと言われているスタバの長いレシートが当たったのです。

アンケートに答えるとトールサイズのドリンクが1杯無料になる

お伊勢参りのご利益がここで現れたとしたら即効性がありすぎますが、こちらのお店で365店舗目を数えるスタバ巡りの中でも、この長いレシートが当たったのはたったの3回だけ。流石にお伊勢参りのご利益があったと思わざるを得ませんでしたね。朝一番ということでお客さんはほとんどいませんが、広々として落ち着いて雰囲気の店内で、コーヒーエイドクールライムをいただきます。

木の温もりが嬉しい

お伊勢参りで、長い1日の始まりにぴったりの朝活ができました。これが俗にいう、「整った〜」ってやつでしょうか。…それサウナでしたね。まあ実際心も体もスッキリして整っていますから、いいことにしましょう。大満足で伊勢神宮内宮を後にし、伊勢市駅へ戻ります。いいタイミングのバスがなかったので、伊勢市駅まではタクシーで戻ることにしました。

紀伊半島の果てを目指して

目が覚めたらすごいことに

伊勢市駅からは参宮線の普通列車へ乗り込み、昨日日本横断を中断した分岐駅の多気駅を目指します。

伊勢市駅8:48発 参宮線 普通 亀山行き(916C)

なんか、こういう名前の漫才コンビありそう。
宮川を渡る

列車は20分ほどで、多気駅に到着しました。ここからは特急南紀号へ乗り込み、一気に紀伊半島の南の方を目指していきます。なお、終点は紀伊勝浦駅ですが、僕たちの目的地はその手前の停車駅である新宮駅です。

つい最近、新しい車両へ置き換わったらしい

多気駅9:24発 紀勢本線 特急南紀1号 紀伊勝浦行き(3001D)

自由席が結構混んでいたので、指定席を取っておいて正解だった。
ここからは新たに高校同期2人が旅へ合流してくれる。
こういう雲に覆われた山の車窓も、幻想的で結構良き。
紀勢本線は途中からずっと海の近くを走る

幻想的な山景色や海の車窓をぼんやりと眺めながら、列車は紀伊半島の東側を海沿いにどんどん南下していきます。この辺りは電化されていないので特急列車も気動車なのですが、新型車両らしく乗っていても非常に静かで、おかげで途中からはぐっすり寝てしまいました。
道中呑気に寝ていると、突如隣に座っていた高校同期から起こされました。新宮駅到着ギリギリまで寝てしまったかな、と思っていたらなんと列車はさらに手前の停車駅である熊野市駅にも到着していないとのこと。なんでも寝ている間に列車が大幅に遅延したらしく、その影響で新宮駅から接続する予定だった普通列車に接続できなくなってしまったようです。この後は普通列車に乗り換えて那智の滝を見に行こうと思っていたのですが、諦めざるを得なさそうです。列車は遅延の影響もあり、たっぷり2時間半ほどかけて新宮駅へ到着です。

うぐん志、じゃなくて志んぐう。
今日は行けなさそうなのでここでお参り代わり。
新宮駅から和歌山県に突入し、JR東海からJR西日本に変わる

新宮駅へ到着した頃には、時刻は正午を周ろうかというところ。流石にお腹が空きましたので、太平洋の海の幸をいただくことにいたしましょう。駅から10分ほど歩いたところにある町の食堂へお邪魔します。

ちゃんとした和の定食をいただくのは久しぶりかも。

やはり太平洋側に来ると、心なしかマグロがおいしく感じますね。まぁ、気持ちの問題かもしれませんがそれを抜きにしても十分においしい刺身定食でした。これで1000円ちょっとって、結構リーズナブルですよね。さすが海辺の街です。

滝がなくてもお湯がある

新宮駅でお腹を満たしたら、次の普通列車まで新宮駅でひたすら待っていてもなぁということで、次に来る特急南紀号に乗車し、少しだけ先を急ぐことにしました。新宮駅始発の特急くろしお号は全車指定席ですが、那智勝浦駅まで行ってくれる特急南紀号には自由席がついているので、ちょっとだけお得に特急列車での旅を続けられるのです。自由席特急券を購入したら、特急南紀号へ乗り込み紀伊勝浦駅へ向かいます。

新宮駅13:39発 紀勢本線 特急南紀3号 紀伊勝浦行き(3003D)

来る時は混んでいた南紀号の自由席だが、ほとんどのお客さんが新宮駅までで降りてしまうので車内はガラガラだった
穏やかな太平洋を眺めながら。
降り立つはずだった那智の滝の最寄駅、那智駅を通過。

さすがは特急、あっという間に終着の紀伊勝浦駅へ到着です。

さて、接続時間の暇つぶしのためにノープランで紀伊勝浦駅へやってきたのですが、こちらの駅周辺にはいくつか足湯が点在しています。せっかくなので、次の列車を待つ間、足湯を巡ってみることにしました。

こちらは駅前の足湯
駅前商店街を少し歩くと
こちらにも足湯が。
こちらの足湯からは太平洋を望むことができる

バスの接続の関係で那智の滝を見に行くことはできませんでしたが、足湯をゆっくり巡ることができましたので十分満足です。さらに、同行人たちが港の売店的な場所でマグロが安かったと言ってお寿司をパックで購入してくれましたので、そちらもいただきました。さっき新宮で刺身定食を食べたばかりでしたが、飽きることなく平らげてしまいましたね。

紀伊半島の先端を目指して

足湯とマグロを堪能したところで、紀伊勝浦駅に戻って再び日本横断の行程を進めていきます。ここからは普通列車へ乗り込み、本州最南端の駅である串本駅を目指します。

西日本でよく見るタイプのデザイン。

紀伊勝浦駅14:50発 紀勢本線 普通 串本行き(2334M)

相変わらず海沿いを走る

普通列車に揺られること40分ほどで、終着の串本駅に到着です。いよいよ、日本横断の行程も本州最南端の駅まで到達しました。

本州最南端の串本駅。

さて、せっかく本州最南端の駅までやってきたのですから、実際の本州最南端を訪れておかない手はないでしょう。駅前からコミュニティバスへ乗り込み、本州最南端の潮岬へ向かいます。

串本駅16:00発 串本町コミュニティバス潮岬・出雲線 出雲まわり 串本町役場行き(9便)

バスは20分ほどで、潮岬に到着です。途中までは普通に市街地を走っていたのですが、潮岬が近づくと突如人家が見当たらなくなり、最果てらしさが全面に現れてくる様子がバスに乗っていても感じられましたね。この感じ、何となく既視感があります。


《参考》既視感を覚える原因となった旅路の記録はこちらから。


着いた。何もねえ。
もはや最果てあるある

立て看板の指す通りに叢を突っ切ると、本州最南端の石碑が見えてきました。潮岬に到着です。

2023年8月30日、本州最南端に到達です。
こちらで少し休憩

最果て感はこの旅の起点になった納沙布岬に似ているのですが、潮岬で印象的だったのが、最南端に至るまでの広い叢。こんなところに草生えまくってるのか…とちょっとびっくりしました。
久しぶりの最果てパワー(?)を補給したところで、再びコミュニティバスへ乗り込み、串本駅まで戻ります。

潮岬観光タワー17:28発 串本町コミュニティバス潮岬・出雲線 潮岬まわり 串本町役場行き(10便)

最果てに別れを告げる。

紀伊半島1周こそ果てしない

串本駅へ戻ってきた頃には日もだいぶ傾いてきましたので、そろそろ本日の寝床へ向かうことにいたしましょう。と言っても、本日は大阪にある高校同期の自宅へ泊まらせてもらうことになっており、寝床へ至るためには紀伊半島1周を本日中に完遂しなくてはなりません。串本駅から普通列車で行けるところまで行き、節約しつつ途中からは特急列車でかっ飛ばしていきます。

普通列車でできる限り節約はする

串本駅18:16発 紀勢本線 普通 紀伊田辺行き(2340M)

海辺だからと言って蛸駅ではない。ここは田子駅。

途中の周参見(すさみ)駅で乗っている普通列車は後続の特急列車に追い抜かれるとのことですので、周参見駅で下車し、特急列車へ乗り換えます。周参見駅では特急が遅れていたこともありそれなりに時間があったので、真っ暗でしたが駅を散策してみました。

駅舎にはカラフルなペイントがなされていた
駅を管理している人のセンスを感じる。
寒さ料……?

周参見駅からは、大阪駅まで特急くろしお号で一気にかっ飛ばします。

もう普通列車でゆっくり粘る気力は残ってない。

周参見駅19:10発 紀勢本線 特急くろしお36号 新大阪行き(86M)

今日1日の紀伊半島1周を共にした高校同期たちと1日を振り返る。
気づいたらめっちゃ寝てた。
起きたら大阪の夜の街を駆け抜けていた。

ほとんど寝ていたので長く乗っていた感覚はないのですが、列車は3時間ほどかけ、大阪駅に到着です。やはり紀伊半島はスケールが大きいですね。1周するまでにかなり長時間特急列車へ乗車することになってしまいました。というわけで、本日の日本横断の行程はここまでです。

地下ホームのうめきた新駅に滑り込んだ。
一時期話題になった最新型の改札も見ることができた

せっかくならたこ焼きでも食べられたらいいな、と思っていたのですが、大阪駅に到着した時点で時刻はすでに22時を回ったところ。目をつけていたお店はどこもラストオーダーが終わってしまっていました。明日も朝は早いので、コンビニで適当に食事を調達し、同期の自宅で駄弁りながら夜ごはんをいただくことにします。何だかんだ、こういう食事がぼんやりと楽しいものです。

本日は紀伊半島1周を含むなかなかハードな行程でしたが、明日以降も連日今日と負けず劣らずのハードな行程が続きます。同期と喋っていたら思わず徹夜しそうになってしまいますが、それは流石にまずいのでさっさと寝ることにしますね。

それでは、おやすみなさい。

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