見出し画像

優秀&やり手な買い手代表!待望の再登場【ポート・春日代表】|Vol.365-368

過去にもインタビューイベントで豊富な買収経験に基づく示唆だらけのトークを披露してくださったポート社代表・春日さん。 今年2件続けて行った大型買収についてM&A BANKでも取り上げていましたが、今回はいよいよご本人にお話を伺います。 買い手だけでなく、売り手の皆さんも要チェックです!

▶動画の一気見はこちらから◀

ゲスト■春日 博文氏 ポート株式会社 代表取締役CEO
1988年埼玉県生まれ。在学中に新卒採用支援業やプロモーション支援を個人事業主として開始。2011年、大学卒業と同時にソーシャルリクルーティング(現:ポート株式会社)を創業。2018年東証マザーズ上場。人材、金融、医療領域でビジネスを展開する。 ポート社HP:https://www.theport.jp/

聞き手■島袋 直樹 M&A BANK株式会社 取締役会長
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡し、2018年3月よりM&A BANKの運営を開始。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。


【就活会議買収!】優秀&やり手な買い手代表、ポート社春日さん待望の再登場〈No.365〉



毎度キレッキレ!優秀&やり手な買い手代表、春日氏登場

春日博文氏(32)経歴おさらい
大学卒業後にポート社<7047>を創業、経営歴約10年
デジタル化が進んでいない領域・非日常領域のインターネットメディア事業を主力とする


今回は2020年7月1日のリブセンス社「就活会議」買収を深掘り

「就活会議」は同じ領域でも、使用シーンが違った
就活ノウハウを集めているポート社の「キャリアパーク」に対し、「就活会議」では資産として価値の高い口コミを蓄積していた
大きなシナジーが見込めたため、事業提携を打診

出資の前に、まずは取引から
基本合意の半年近く前から取引を開始
送客された会員がどう動くかを確かめることができた

取引を通じて大きなシナジーを確信
取引の中で、高いユーザーのユニーク率を確認
事前に取引をしていたため、より確度の高いM&Aができた


基本合意時は15億だったのが、最終的には8.5億に

大幅値下げ、最大の理由はタイミング
基本合意時はコロナ感染者が増える直前のタイミングだった
その後、クローズ予定だった4月末に向けて状況が一変
会社の業績も伸び悩み、買収は難しくなった

誰もが買収を渋る時期にあえて決断した理由
いずれは必ず必要なサービスだった
同じ価値のあるものを自分達で1から作って参入するコストを考えれば、買収するのが妥当との判断に
支払いは3年間で分割して行う形で着地




【高額買収の謎】外壁塗装マッチングサイト事業の高評価ポイントとは〈No.366〉



ほぼ同時期に2件買収⁈ もう1件のドアーズ社の買収は?

営業利益2200万円の外壁塗装マッチングサイト事業を16億円で買収した要因
①調整後の営業利益は1.73億円だった
②コロナの影響で住宅への投資が増え、問い合わせも増えていた
③現預金2.5億円も含まれている
④買収資金を全額融資で賄え、手元からの持ち出しがなかった

PMIで注力していること
集客の効率化
反響単価を下げる取り組みとして、広告の効率化を進め、さらに営業利益を上げている

今回のディールの成功ポイント
ドアーズの非常勤の執行役員に、買収後社長として成長に寄与してもらった
人材の流出も起こらず、安心してオペレーションを任せられたので、買い手側は得意とするマーケティングに注力してさらに成長させることができた




【M&A戦略変更の謎】大型買収が減る中、あえて大型狙いでいく理由〈No.367〉



戦国時代真っ只中の外壁塗装業界

「リフォーム業界に参入するなら、外壁塗装から」?
限定公開部分の詳細はこちら

大手が続々買収&参入。でも問題ない
じげん社は以前にも外壁塗装事業を含む企業を買収していた
最古参で最大級のマッチングサイトを買収し、No.1を守り続ける自信はあった


小規模のM&Aはやめた。M&A方針変更の理由とは

これからは「No.1」を取るためのM&Aを
小規模なM&Aもたくさんしてきたが、これからは参入する領域でNo.1をとっていく
周辺領域の展開も見込んだM&Aをする方針に
これまで運営していた小規模メディアは売却した

M&Aの方針転換 決断の背景
起業当初の、社会に大きなインパクトを与えたいという思い
売上を積み増していくようなM&Aを続けていいのか疑問に思うように
上場企業として、成長戦略をアップデートする必要もあった

必須ではない中期経営計画を作った理由
M&Aで売上を10億円ずつ積み上げる形での成長ではいつか鈍化してしまう
年30%を超える成長を目指すのであれば方針の転換が必要と考えた


メディアの大型買収が減っている中、なぜできた?

付随する資産の価値が高ければ、メディアも高く評価できる
アフィリエイト型メディアは極端に減っている
ポート社が買収した2社は、プロダクトだけでなく顧客資産を評価した
付随する資産があり、横展開の可能性もあれば、今でも高く評価されるのでは




【M&Aとのれん償却】強い買い手の宿命・のれん償却の重み〈No.368〉



積極的に買収する会社の宿命・のれん償却

のれんで減損・債務超過の可能性があるのでは?
2度の大型買収を受け、ポート社は21億円ののれんを計上
純資産も21億円。もし減損したら債務超過の可能性もあるのでは

コロナの影響を考えても、今のところはその可能性は低いとの見解
・就活会議
就職事業の事業利益率が高いため、問題なく回収できそう
コロナの影響で売上が40%落ちた時期もあるが、直近の四半期は回復傾向
シナジー効果も見込める、現状減損するリスクはないとの考え
・外壁塗装
コロナにもかかわらず成長している領域
こちらも楽観視すべきではないが、現状は問題ないとの考え


監査法人を変えたのは、何か不都合があったから?

IFRS導入を可能にするための変更。
IFRSへの移行も可能にしておきたかったが、監査法人に対応できないと言われた
移行の選択肢をなくさないために、監査法人を変えることに


M&A・提携相談専用の窓口がある?その効果は

一般の問い合わせフォームと別に設けた意義
専用の問い合わせページを作ったことで持ち込みが増えている気がする
過去に買収したメディアの大半も問い合わせから提案が来たもの






▼M&A担当者・検討中の方向けコンテンツ

失敗談やノウハウなど、一般公開しにくいコンテンツを限定配信するマガジン


▼定額でM&Aの相談ができる、セカンドオピニオンサービス

アドバイザーのご紹介も可能


その他ご相談、お問合せはこちら